爆撃爆撃詐欺。
~~~原宿~~~
「うおっ!武藤君だ」
「お疲れ様です。武藤さんっ」
また少し歩けば・・
「武藤君お疲れ様です。」
「おおー武藤がんばれよ抗争」
「うっす・・」武藤
「・・・原宿でも、目立つね・・」女
「最近実感してるよ・・有名になったなって」武藤
デート中の武藤
「今、東京一、だしね」女
「へへっ・・うれしいね。その言葉。」武藤
さらに歩くと
「あっ!武藤く~んっ」
「ばかっ!・・」
「・・ああ!?・・ああ・・お前らこの辺がたまり場か・・」武藤
「あっ・・ごめんなさい・・デート中でしたか・・」
リカとヒチ
「誰?お友達?」女
「ふっ・・友達じゃねえよ」武藤
「・・・・・」リカ
「軽々しく声掛けやがって。涼太・・元の親方までやりやがって
何が、笑顔で武藤く~ん・・だっ!ぶち殺すぞ!」武藤
「武藤君・・女の子にひどいよ」女
「何がひどいだっ、このバカ達が。お前らに仁義って言ってもわかんねえか?
世話になっといて、急に手のひら返して爆撃だと!?
東京のクズだな、お前ら」武藤
「武藤君、雷神抜けたのも、プレジェイ系抜けたのも、武藤・・」ヒチ
話の途中でリカに止められるヒチ
「リカ・・・」ヒチ
「なんだ?・・・」武藤
「・・ううん・・・ごめんなさい・・
抗争中だし、敵だったのに、気軽に声かけた私が悪かったから」リカ
「ちっ・・もう、気分悪いわ・・お前ももう、帰れ・・」武藤
「えっ・・うん。また遊んでね・・」女
一人で去っていく武藤
少し、ヒカとヒチを睨んで帰りだす女
「私、言ってくるよ武藤君に」ヒチ
「いいよ・・私たちが悪いし・・」リカ
タイミング。
ヒチと涼太がまだ別れてなかったら、プレジェイ系に居たかも知れない
単車チームがやりたかったのもあるが、何より・・
「また、少し山本さんに似てる子、連れてるし・・」リカ
「・・・・・」ヒチ
嫉妬である、リカの。別に付き合ってはないが・・
いつも、武藤は山本ありき。側にべったり。
変な関係ではないが、憧れ。
「うっす・・どうしたの?」
「あっ・・たちばなぁ・・」ヒチ
「・・・・・」リカ
「・・・今日は、帰ってくれる・・遊んでやんない・・」リカ
「・・うん・・」(何かあったな・・)橘
強力なニアミス。武藤と橘
「おいでっ・・橘。ご飯食べて帰ろうか」ヒチ
「・・うん。」橘
気を使って、二人で消えていくヒチと橘
変な関係のエースオブドラゴンと東爆。
「今日、浜野は?」ヒチ
「あいつ今広島帰ってるよ。」橘
「本当適当だな・・エースオブドラゴン」ヒチ
「まあまだ、出番じゃねえし・・てか、東爆は次出るの?」橘
次の構図は一応、
城島の六喧
ユリア率いる田方の渋谷マッドストリートホープス
そして・・
「急降下爆撃機投入するって、阿久津君が・・」ヒチ
「強いの?その別部隊」橘
「強いね。各地区の頭ばっかりだし・・
ウチはあくまでリカの気分次第だね・・」ヒチ
「じゃあ城島終わったな・・次か、俺たち・・」橘
「もう会わないほうがいいんじゃない?」ヒチ
敵同士・・・
「・・わかってるよ・・けど・・」橘
「よっぽど好きなんだねリカが・・」ヒチ
「いいよね。だから東爆に入れてよ。」橘
「アホか・・無理に決まってるよ・・何度も何度も・・」ヒチ
「・・・・・」橘
「・・・・・」ヒチ
「・・ふふ・・だめよっ。何でもいくな・・お前」ヒチ
「あっ・・わかった?」橘
橘のエッチしようビームというか・・
「もう一回リカさんに聞いてよ。俺本気だし・・」橘
「無理だよ・・ずっと好きな人居るから・・」ヒチ(言えないけど)
「また機嫌のいい時狙って行ってみるよ。」橘
「そうだね。浜野に、よろしくね」ヒチ
「付き合えば?」橘
一度リカ・橘経由で、仲良く遊んだ浜野とヒチ
「もしこの抗争が終わったら考える。」ヒチ
「何かだんだん、やりたくなくなって来た・・」橘
「負けるよ・・少しでもそんな気持ちがあると・・」ヒチ
「うん・・気をつける。じゃあまたね」橘
去っていく橘
(複雑だ・・・)ヒチ
複雑である。
ヒチもまだ少し涼太に気持ちが・・
~~~渋谷のキャバクラ~~~
「いらっしゃいませ。武藤さん」ボーイ
「うん。美月ねっ」武藤
「はいっすぐに」ボーイ
席に着くまででも武藤が歩けば噂話
「おいっ武藤君だ」
「わーやっぱかっこいいな武藤さん」
「いいな~美月さん武藤さんに指名されて」
「まあさすが、渋谷ナンバー1キャバ嬢だな」
「今、東京一かもな、美月」
「似合ってるね。お互いナンバー1、同士で」
席に着きタバコを吸おうと口に銜え・・
「ジュボ!」
「ん?ああ、ありがと・・」武藤
火を着ける美月
「いらっしゃい」美月
「ああ・・」武藤
いつも、二人に大した会話は無い。
「売れてきたね名前・・」美月
「お前もな・・・」武藤
同じ年の二人。この世代の有名人の二人。割と古い仲
「抗争中なのに遊んでて平気なの?」美月
「まあ次はユリアさんと田方だし・・俺まだベンチで待機」武藤
のんびり流れる時間。
武藤が美月を好きなのがよくわかる。
しゃべらなくても間が持つ女
ただ居るだけでいい・・
だが・・
「すみません武藤さん・・」ボーイ
なにやら店に行儀の悪い客が・・チンピラっぽい風体
「普通は田方さんにお願いしてるんですが・・
ちょうど武藤さんも居られるし・・」ボーイ
渋谷の管理はマッドの田方である。武藤は主に池袋が担当
「いやっ、いいよ。田方は今毎日臨戦態勢取ってるし・・
同じ系列だし・・」武藤立ち上がり
(ふふ・・見てみたい・・今東京ナンバー1の武藤君の仕事)美月
チンピラの居る席の前に・・
チンピラが二人。女の子は嫌そうに接客。
大声出すわ、ベタベタ触るわ・・
「なんだお前?」チンピラ
「・・ここはプレジェイが面倒見てる店だぞ・・」武藤
「ああ!?しらねえよ!何がプレジェイだ!こっちは爆撃だぁ」チンピラ
どうやら元爆撃の構成員だったらしい?
(まずいな・・下手すると、上にも絡んでくる問題
相手が爆撃でもどの位のポジションだったか・・)美月
「何代目だよっ?名前言ってよ・・」武藤
いつも、こういったのは、探り探りである。
「六代目の木村だよ。しらっ・・」チンピラ
「バクっ!」いきなり殴る武藤
「なっ!この野郎!」もう一人のチンピラ
いきり立つもう一人のチンピラの胸倉つかんで
「イチゴの武藤だぁ~・・変なハッタリ入れてると、ぶち殺すぞ!」武藤
「くっ・・武藤か・・ちっ・・おい、行くぞ」もう一人のチンピラ
「ああ・・つつ・・」チンピラ
しっかり料金を払って出て行くチンピラ達
「これ・・」ボーイが武藤に出張費を渡す
「ええ確かに。ちゃんと上に・・」武藤
席に戻りまたゆっくり流れる時間
「急に殴ったね・・」美月
「ああ・・大変なんだよ・・用心棒も・・
片っ端から名前と顔覚えらさせられるんだ・・
元の同じ系列の先輩だったら困るし、
さっきみたいにハッタリ言う奴も居るし・・」武藤
「東爆の六代目に木村って居ないの?」美月
「居ないね・・・てか死んだから・・」武藤
「すっごい微妙な所言ってくるね・・」美月
「ああ。もうわかんねーしな。その辺の名前出せば、
店の人間も爆撃だって言われれば、
分からなくてもむげに扱うことも出来ねーし。本当困るよね。
逆に金払う店もあるんじゃねーか。
てかそれが狙いだよ。アウトロー詐欺だな
まあ、チンピラの得意なシノギだな・・」武藤
「ふふ・・・」美月
「んっ?・・」武藤
テーブルの下で手を握る美月
(はずい・・・てかいい女だな・・俺たち世代のトップか・・)武藤
少し武藤には似合わないような・・
思いっきりキャバ嬢って感じの美月
「武藤がプレジェイ継いだら私が女帝してやるよ。」美月
「へへ・・てか、まず他の世代に負けねーようにしようなっ」武藤
「うん。」美月
お互い共に成長してきたような・・
いつ、聞こえてくるお互いの名前。
だがいい雰囲気なのに、またぶち壊す客が・・
「なんだぁ~この店はぁ~接客も悪いしよー。金払ってんだぞ!
ちょっと位触ったっていいじゃねえか、ああっ!?
俺ぁ~爆撃だぞ~」チンピラ
「またか・・・」武藤
「流行ってるのかな・・爆撃爆撃詐欺・・」美月
「ふふ・・懲らしめたら帰るよ・・」武藤
「ふふ・・終わったら電話していい?」美月
「・・・・ああ・・」武藤
「あっ!カッコつけた・・普段かわいいのに」笑顔の美月
「ばっ!・・もう行くぞ・・」武藤見抜かれてガチで恥ずかしい
「うん。」美月
売れてきた名前と上がってきた格・・
ちょっと岩永を意識したような振る舞い。
(へへ・・もうかわいいのも要らねえな・・)武藤
いずれ東京のドンとして・・・
「どこの爆撃だぁコラ~!!ぶち殺すぞ~」武藤が歩いて向かいながら
「ああっ!?。やってみろっコノヤロー9代目六本木爆撃だ!」
「ドッ!!」殴られる武藤
(そりゃないっすよ・・・・本物じゃん・・)武藤
(わははは、やられたよ武藤)美月
渋谷で遊んでた椎名さんでした。




