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悪党は要らねぇ

もし、それで、済むのなら・・

何より強い味方に。


次の日、石川が事務所に、やって来る。


「無理だろ・・・俺と、お前が、同格かって、言われるぞ・・」石川

「う~ん・・でも、一応、一つの考えとして・・」岩永


石川、中野、椎名が、今、話の場を、設けようとしている。

一切の戦闘は無し。当然。石川や、中野も居るのだ。


石川と、中野は、相当な思いで、これに望む。

最後の大仕事だと・・・


「中野さんなんて、もう一つの片足あげてもいいって・・」あきな

「そこまで?・・ねえ、慶太さん、正直、二番じゃ、いやなの?」はるか


タブーかも知れないが、言えるのは、このはるかくらい


ヤクケンの下に・・・


「・・・俺のために、死んで行った連中が許さない・・・」岩永

「でも慶太さんの使命は、もう死人が出るような抗争を起こさせない事」はるか


「たしかに・・でも、もう、最近私も思った・・・

 もう、いいんじゃない?これ以上要らないんじゃない?」あきな


地位、名誉、金・・


「まったく、前の中野さんと、同じか・・・」岩永

「言ってたね・・東京のボスが苦痛だって・・」はるか


「だって、絶対に死んで欲しくないよ・・・」あきな

「私も・・・」はるか


「・・・戦うなと?」岩永

「変な感じ・・じゃあ田代さんに拳上げる?」あきな

「確かに田代さんの相方みたいなもんだし・・もう負けてもいいんじゃ」はるか


「それでも、苦労するのは若手だ・・俺達はいい・・金もある・・

 だが、関西系に押し出された若手達は?」岩永


結局、抗争である・・食っていけないのだ・・


「そうか・・やっぱり、まず、向こうの考えを聞いてからだね」あきな

「ああ・・俺も、相当妥協できる・・」岩永

「う~~ん・・」石川


重々しい空気のはずだが・・



「田代は、俺の方が、愛してるんだよ~(きゃっきゃっ)」あきな

「いや、俺だー(きゃっきゃっ)」はるか


ちょっとした、小競り合いを見せる二人


(何やってんだよ・・。何が、したいんだよ・・・コントか・・)岩永


ヤクケンと岩永の気持ちに、なって、考えてみると言い出した二人・・


「ねえ、そういえば、田代さんと、エッチしたんでしょ?聞かせてよ」岩永

「ハズいよ・・・石川さんも居るし・・」あきな

「いいじゃん、この際」はるか


「この際?・・まあいいけど、田代さん、意外に、あんあん言ってたよ

 すっごい年上だけど、かわいいの。」あきな

「あきな主導?」岩永

「えっと・・・はい・・」あきな

「うわー女帝を・・すげえ・・」はるか


「謎だな、未だに・・刺青入ってたでしょ?」岩永

「うん。・・・綺麗だった・・本当綺麗よね田代さん」あきな

「あれ四霊、四凶とは、きっと別の・・あっ!石川さんも知ってますよね?」岩永


若い頃、田代と付き合ってた石川


「いやっ、俺と居る時は、まだ入れてなかった」石川


「マジ、エロい・・」あきな

「うん・・・・大人の悪魔のセックスって感じだな」はるか

「想像すんじゃねえよ・・」石川 ちょっと、恥かしい

「うわー・・俺も、想像した・・てか恐い・・もう。」岩永


あとで、勝手に、悪魔の交尾と名づけた岩永夫妻


「もしかして・・・まだ何かあるの?4凶のような・・」あきな

「いや、もしかしたらね・・・何か意味あるのかなって?」岩永


「若井の感じか?」石川

「ええ・・・あれ多分、若井さん作ですね・・」岩永

「だと思う・・いや、そうだねきっと。まさか、また鍵?」あきな


「まさか、まだ、金庫があるの?」はるか

「あるかも・・・でも、旦那にも言わないって・・

 とんでもないものが、隠れてるかも・・」あきな

「でも、もう、開かないよ・・刺青認証だったら・・」岩永

「当時は無かったぞ、そんな話。ただの、気まぐれかもな」石川



「そうだ、聞きたかったんです・・この田代さんの刺青もですが・・」岩永

「四凶か・・」石川


「はいっ」岩永


「・・・悪いけど、六戦で、失って、一番痛かったのは・・若井だ」石川

「分かる気がします・・」岩永

「どうして?」はるか


「このアウトローのすべてを、常に、誰の味方するわけじゃなく、

 中立に徹してくれた。客観的に・・・」石川

「刺青にしても、すべての権限持ってますし・・」岩永


「平和の使者?」はるか

「う~ん・・仲裁役と、言うか・・・まあ、よく人物を理解してる。」石川

「うん。だから的確な意見も、言ってくれるし、

 刺青もすべて、意味の在る事だと思うし。

 もう神の声に近いよ。若井さんが決めたことならって・・みんな従うし」岩永


「そして、その若井が作った最大の罠・・四凶だ・・・」石川

「罠?」あきな


「・・・四凶の一人一人が、鍵を持ってる・・」石川

「でた!鍵・・」はるか

「金庫があるの?」あきな


「ある・・・それは、四つの鍵が、あれば開く。」石川

「本当に、車の鍵みたいな?」岩永

「だな・・やるわ・・これだ。」石川

「うおっ!あざーす。意外に小さい・・」岩永、鍵を受け取る。


岩永が石川の饕餮とうてつを、正式に継承。

この四凶に関しては、刺青の継承は曖昧・・・

何より、この鍵が大事。


「金庫の中には、二つ・・

 刺青の名簿・説明・・・あと、所有権。」石川

「もしかして、アウトローの闇が、すべて分かる?」岩永


「俺や、滝部の事や、特にお前達の事が書いてある。」石川

「真実のアウトロー都市伝説、歴史解説本だ・・・」あきな



「なぜ、そんな大事な物を、開く可能性がある、物に?」岩永



また、悪ふざけの、嫁二人が、悪魔風に・・・


「悪をすべて、滅ぼせば、すべての、謎が分かるぞ、げへへへへ」はるか

「奪い合え!殺し合え!げへへへ悪党は、要らねえぞ!」あきな


「いや、その通り。殺したかったんだよ・・・だから作ったんだ。」石川

「うそっ!?殺し合いさす為に?」はるか

「この世に要らない悪党四人・・理想は、この四人で殺しあう事・・」石川

「マジで?」あきな


若井が出来る事・・

悪党同士を、ぶつける・・罠・・



「実際、滝部は、常に、俺を狙っていたみたいだな・・」石川

「石川さんが、知ってて、手を出さなかったの?」はるか

「・・・それでも、かわいいんだ・・馬鹿な兵隊ほど・・」石川


親も、友も居なかった滝部。いつも一人で食事も食べていた滝部・・・

唯一遊んでくれるのは、石川さんだけだった・・・


「じゃあ、四凶の最後一人は、当時の・・」岩永

「誰かだな・・」石川


「てか、死ねって、ダイレクトだな・・」あきな

「でも、わかる。アンタ何人殺したんだよ!もう、死んでしまえっ!」はるか

(うわーーーはるか・・ひでえ)岩永


「えっと・・」石川が、指で数えるが、指を折るのが遅い・・やっと、ひとつ


「・・・あれ、多分、いち、に~・・じゃないね。」はるか

「うん。じゅう~・・にじゅ~・・だ。」あきな

「ははは・・もう、忘れたよ」石川


(忘れる位殺したのか?・・・ひでえ・・

 まあ、俺も目の前で、3~4人殺したの見たけど・・)岩永  


かわいいみたい。ここまで、無茶言ってくれるのも。

何だかんだで、気に入ってくれてる、岩永夫妻を。


「でも・・滝部さんの鍵って?」はるか

「あっ!!!」あきな

「だな・・・」石川

「ん?俺、居ない時の話だからな・・」岩永


滝部が死んだのは、岩永が、刑務所に居る時。


「体の中に隠してた?」あきな

「だから、両足なかったんだろ?」石川

「どういうこと?」はるか


滝部の直系の兵隊のキムの発言が、あった・・・

「どんなに、むごい死に方だったか・・・」


滝部の死体は、両足が切り取られていた。

どちらかの足に埋め込んだ鍵・・

奪ったのは・・・


「田代さん?」はるか

「ああ・・田代なら、四凶も知ってる。」石川



「所有権ってのは?」あきな


「これが、実はメイン・・・

 これと、説明書(アウトローの謎)があれば、もう、この東京では磐石」石川

「磐石?」あきな


「本当のアウトローのドンになれる・・」石川

「本当の?」はるか


「日本中の悪の、若手を押さえられる・・権利・・所有権・・」石川

「えっ!・・もしかして・・」岩永

「嘘でしょ?」あきな



「そう・・・秋高の復活。」石川

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