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ディナー・タァイ

この部を書いた日は雨が土砂降りで雷も物凄かったんです

俺ん家は祖母の家ということもあり玄関が引き戸でガラス付きなので外が見えるんですよ

その日の夜、俺が玄関の前を通るとインターホンが鳴ったんです

こんな日に誰かな?

と思い振り返って外を見ると誰もいないんです

ちょっと怖かった

こんな話書いてるから呪われたのかな?

実話ですよ

「期待はしていなかったが、特に目ぼしい物はなかったな」

希が不満そうに言った

「そりゃそうだよ、小説じゃないんだから」

僕はそう言ったが希は不満そうだった

「だからって倉庫と緊急ボートだけってのは物足りなさすぎるだろ」

「まあまあ、屋敷の中に面白いものがあるかもしれないだろ?」

僕らはそんなことを話しながら屋敷へと戻っていた


「すいませーん」

俺はキッチンへ向かって叫んだ

すると薄暗いキッチンの中からぼんやりと浮かび上がるようにしてマルコスさんが現れた

「薄井様、なんでしょう?」

「あの、マスクがダメになってしまったんで、よかったら貰えないかと思いまして・・・」

薄気味悪いマルコスさんを前にして今さらながら気が引けてきた

「マスクなら料理に使うので沢山あります、どうぞ」

マルコスさんはそう言うと自分の着けていたマスクを外し俺に差し出した

「あ、ありがとうございます」

俺はそういいマスクを受け取ると自分の名札の置かれている席に着いた


俺が部屋から出るとキッチンからの匂いが漂ってきた

ふん、メインディッシュはハンバーグか

有りがちだが、まあ無難なところだな

スパイスはナツメグにシナモン

隠し味には生ショウガにバジル、ブランデーってとこか

ソースはデミグラスと和風の2種類

前菜はレタスとタマネギのサラダでドレッシングはシーザーと和風の2種類

スープだけがコーンにコンソメとクラムチャウダーの3種類のようだな

そして肝心のデザートはバニラアイス

これはもう少しひねりが欲しかったとこだな

マヨネーズとチョコレートソースを持参しておいて正解だったぜ

他には・・・

俺がキッチンへ向かいながら物思いにふけっていると後ろからカンの声がした

「直木~一緒に行くアル~」


俺はキッチンへ駆け込むと叫んだ

「こ、コロリ!・・・氷!」

「これはこれは下岡様、火傷ですか」

マルコスはそういうと落ち着いた様子で氷をビニール袋に詰め下岡へ渡した

「わ、わりがと」

俺はそう言うとヒリヒリと痛む顔面に氷を当て席に着いた

すると既に到着していた薄井が話しかけてきた

「先生!どうしたんですか!?」

「いやあ、日焼けしてしまってね、俺の肌はデリケートなんだ」

ふう、なんとか上手い言い訳を思いついたぜ

「大変ですねえ、そうだ!先生もマスクをしたらどうです!?」

なんなんだこいつは

俺の美顔をそんな汚らしい布で覆ってたまるかボケ

「ははは、考えておくよ」

俺がそう答えると同時にカンと直木が現れた


「ヤバイな遅刻だ、俺らの分が直木に食われちまう!」

希は館に着くなりそう言うと早足でロビーへ向かった

僕もつられて早足になる

食前の運動は好みじゃないが、夕食がなくなるとなると話は別だ

「秘薬ある?」

「あーグレートでいい?」

僕が足を緩めふと声のした部屋を覗くと中にはゲームをしている高山と西村がいた

「おいおい、もう夕食だぞ」

希が呆れたように言うと2人は驚いたように時計を見た

そして僕らに合流すると4人でロビーへ向かった

僕らがロビーへ到着すると既に皆は集まっていた

そして席に着いたと同時に汗だくの森間が現れた

それから夕食が運ばれて来た


「パーティー・タァイッ!!」

直木が叫んだ

やかましいが止めても無駄だろう

そう思ったのか誰1人として直木を止めなかった

前菜のサラダが運ばれてくる

「俺はシーザードレッシングにしようかな」

希が言った

「じゃあ僕は和風」

僕が答えきる前に直木が言った

「すいません、俺は4つお願いします、シーザーと和風、それに自家製ドレッシング用と何もかけずに素材その物の味を楽しむ用に」

「かしこまりました」

マルコスさんはそういうとキッチンからさらにサラダを持ってきた

「前菜から飛ばしすぎだけど大丈夫か?」

高山が心配して尋ねる

「愚問だな、お前は肉に何故美味いのか?と聞くのか?」

直木が返す

ちょっとカッコイイと思ってしまった自分が悔しかった

皆がサラダを食べ終わると今度はスープが運ばれてきた

スープはほぼ全員がコーンを選んでいた

彼を除いては

「すいません、俺は3・・・」

言い終わる前に直木の前にスープが3種類置かれた

「どうぞ召し上がれ」

直木はマルコスの気遣いに感動した様子だった

「あ、ありがとうございます」

「美味いな、メインディッシュは何だろう」

普段小食の薄井もこの料理の味には満足そうだ

そしてメインディッシュが運ばれてきた

直木は深呼吸をしてナプキンを付け直すと背筋を伸ばし4つのハンバーグを完璧なマナーで食べ始めた

肉を食べるときの直木は真剣そのものだ

僕はサラダに合わせて和風を頼んだ

「このコース料理そこらへんの飯屋よりうまいぜ」

西村が思わず声を漏らす

「まったくだね、僕も4つイケちゃいそうだ」

高山も同意する

そして皆が食べ終わるとラストのデザートが運ばれてきた

バニラアイスだ

直木は持参したチョコレートソースとハチミツと生クリームをたっぷりとかけて頂いている

僕は付属していたチョコチップをまぶすと頂いた

美味い、まるで舌の上でとろける様だ、って当たり前か

「コレってどこのメーカーのアイスです?」

下岡が思わず質問をした

「こちらの料理は全て手作りとなっています」

マルコスが平然と答える

「凄いアルね!ここに住み着いてもいいアルね!」

カンのこの発言には同意せざるを得ない

食後はしばらく皆で談笑を楽しみ解散となった

今日はとてもいい1日だった

この修学旅行に参加してよかったと思えた

最高に楽しかった、永遠にこの時が続けばいいとさえ思った

事件が起こるまでは

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