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TVD

俺はポテトをつつきながら考えた

どうも昼食の違和感が気になる

あの違和感は何だったんだ?

「あれ?」

ふと皿を見ると俺のポテトがなくなっていた

おかしいな

あと3つ残っていたはずだが

隣を見ると直木があらかさまに目をそらした

「おい!」

俺は今までのストレスが溜まっていたこともあり思わず直木に掴みかかった

「びえっ」

直木が情けない声をあげる

「てめーいいかげんにしろ!」

俺が怒鳴ると皆唖然としていた

「ごめんよ、だって今日の昼食は冷凍食品でイマイチだったから腹が減って」

直木がぐずる

冷凍・・・食品・・・

そうかあの時感じた違和感はこれだったんだ

どうりで何か作られた味という気がしたわけだ

「のっ希、落ち着け」

高山が今更止めに入った

「おう・・・」

俺は大人しく席に着くとまた考えた

なぜ冷食だったんだ?

そりゃ毎回毎回大量の飯を作っていたら手も抜きたくなるだろうけど

それに加えあのダイイングメッセージの意味は一体

Vが2つ・・・合わせてW・・・?

犯人は2人いるのか・・・?

いや何か違う気がする、一体どんな意味が・・・

「ったくこれだから天パは嫌なんだよ・・・」

隣で直木が呟いた

「んだと!」

俺は直木に掴みかかった

「ぶひぇ」

直木が情けない声をあげる

「もう我慢ならねえ!表へ出ろ!デブ!」

俺は再び怒鳴った

「て・・・天パが調子に乗るなよ・・・!」

直木がぐずる

「ああ!?もう一度言ってみろ!」

俺はさらに直木を威嚇した

「髪の毛がクルクル回ってるって言ったんだよハゲ!」

直木はそう言うと俺に殴りかかってきた

俺はそれを華麗に避けると直木の腹にカウンターパンチを食らわせ1発KOをかました

というイメージの中床に崩れ落ちた

薄れゆく意識の中直木が俺の飯を平らげるのが目に入った


目が覚めるとそこは俺の部屋だった

横には濡れタオルを持った高山がいた

いつもならこの役は田熊がしてくれたもんだがな

俺が起き上がると高山が止めに入った

「おいおい、まだじっとしてなきゃダメだ」

「大丈夫だ、それよりも皆一緒にいなくて大丈夫なのか?」

俺の心配をよそに高山は軽かった

「大丈夫じゃない?じゃ、俺はロビーに戻るから安静にな」

「おう、サンキュ」

高山が部屋を出ていくと俺は鍵をかけ横になった

畜生頬が痛む

あのデブ思い切り殴りやがって

髪の毛が回っているだと?

おおきなお世話だ

俺が一服しようと好物のトマトジュースを鞄から取り出すと背後でドアノブを回す音がした

振り向くと誰かがドアノブを激しく回していた

俺は硬直した

「誰だ?」

返事はない

すると今度はドアノブに体当たりをしているようだった

俺は急いで机やイスをドアの前に積んだ

これでもう安心だろう

俺がそう思ったのもつかの間ドアから包丁の先が突き出てきた

そして何度もドアに包丁が突きたてられる

俺は何も出来ずそれを見守っていた

包丁によって出来た小さな穴から光が差し込んできた

するとその穴の向こうに目が見えた

目玉をギョロギョロと動かしこちらの様子を伺っているようだ

俺は手元にあったペンを握りしめるとその穴に向かって突き刺した

手ごたえは・・・なかった

俺は崩れ落ちた

頭上では包丁で穴を広げる音が鳴り響いていた


俺は気絶した希を高山が運ぶのを見送っていた

「いくらなんでもやりすぎだろ」

俺が直木に言うと直木はガムシロに角砂糖を溶かしながら答えた

「ふんっ」

やれやれだ

俺は食後の紅茶を飲みながら一息ついた

「おや、西村様砂糖は入れないのですか?」

マルコスが話しかけてきた

「ああ、俺は無糖派なんでね」

俺が答えるとマルコスが言った

「この紅茶は砂糖を入れたほうが味が引き立つのですよ」

「はあ」

俺はしぶしぶ1つ角砂糖を紅茶に入れた

直木があれだけ入れているんだからその通りなのだろう

まあアイツが飲んでいるのは紅茶じゃないけどな

それにしても直木のやつ希に天パだとか髪の毛が回ってるだとか言うようになったな

「あ、俺も西村と同じ紅茶でお願いします」

希の部屋から戻ってきた高山が言った

まったく、お気楽なもんだぜ

こっちは謎解きで忙しいってのに飯やら天パの話やら・・・

俺はそのときあのダイイングメッセージの意味が分かってしまった

俺は希にそれを知らせようと立ち上がった瞬間目の前が歪み膝をついた

頭が・・・身体が重い・・・ダメだ立ち上がれない・・・

早く希に知らせないと・・・

知ら・・・

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