五つの種族
朝は子狐の鳴き声で起きた、親狐は居ないようだ。
「何処に行ったのかなあ?」
そう思いながら川の水を飲む、………抵抗あるな…。
まあ異世界だし。(?)
何とかして火を付けようとしていると最中、親狐が大きな魚を咥えて戻って来た。
「おお!人間よ!」
喋るんだ…こいつ。
改めて、今私は異世界にいる…という事を体感した。
「あっ、…えっと…起きたんですね!」
「数時間位前だがな。」
「…人間は何故私を助けた?」
…もふもふしたかったなんて言えないよなあ…
「…子狐ちゃんが何か…助けて!って言ってる気がして。」
「…そうか」
「……人間の名前は?」
「…ソフィーです。」
「貴方は?」
「……名前…か」
名前が無いようだ…
「…私が名前を付けていいですか?」
「……名前があったほうが分かりやすい…か」
「……いいぞ。」
……えっいいの?、…何にしよう…黒色…日本要素は入れたいよなあ……よーく見たら尻尾が9本ある…。
黒子…九尾……うーん。
「……くろこ…うん!君の名前は黒狐!」
するときつn…じゃなかった黒狐の体が光る。
「なにこれすげえ…」
光ったあと、頭から声が流れてきた。
《個体名『黒狐』をテイムした。》
黒狐が仲間になったようだ…。
「……所でこの子狐ちゃんは黒狐の子供なの?」
その質問に黒狐は少し黙った。
「……子供…というか我の精霊だな。」
「人間は精霊のことを『森のこども』と言うらしいが。」
精霊!?なにそれ!欲しい!!
「……精霊ってどうやって手に入れるの?」
黒狐はまた少し黙ってしまった。
「……実はそこはよくわからない、我の場合モンスターを倒した時に、まるで幽霊の様にでできたな。」
「……なるほど」
「…所でソフィーは何故此処に?」
別世界に転移したことを話してもいいのだろうか…
………………まあ大丈夫だろう。
「……別世界から転移?というか…いきなりこっちの世界に来てた…そこで黒狐の精霊と会って黒狐を助けた…って感じ」
「…なるほど…」
「…そうだな……こっちの世界ではあんたみたいな人の事を『勇者』と呼ばれている。」
「勇者…」
「そうだ、本来は50年周期で『ハリケーン教会』と言う組織にによって召喚される。」
「勇者は本来、『魔族』『竜族』『天悪族』この3つの種族から『人間族』『亜人族』を守る役割がある。」
「…」
「この戦争を『五種族大戦』と呼ぶ。」
「五種族大戦…」