まさかの異世界で
騒々しい風の音…鳥の鳴き声…何やら木がざわざわしている…気がする。
私はそんな音で目が覚めた。
「ここ…は…?」
周囲を見渡すが木と雲しか見えない。
「ここ…どこ?」
頭が痛い、なんなら体全体が痛い、まるで筋肉痛のような、痛みだ。
「…どうしよう」
……結構前にとあるアニメを見た、異世界にいきなり転生しその異世界で無双する…というアニメだ。
「……あっ…」
気付いてしまった。
「異世界転生…しちゃったかあ…」
そこで気になるのは先程やった心理テストである。
「…絶対関係してるよなあ。」
…まあどうせあっちの世界じゃ忍者にはなれなかった。
「…忍者…目指してみるか!!」
まさに僥倖!この世界で忍者になってやる!
とは言ったはいいもの、今は森の中…アニメとか漫画とかだったら、異世界にはだいたいモンスターがいるものである。
しかも今は武器も!防具もない!
「…終わったくね?」
「どうすればいいんだ!」
…仕方ないので歩いてみることにした………
「…怖い…」
…2時間程だろうか?不思議と足が疲れない、あの本の影響なのだろうか?そう思いながら歩いていると
「わん!!!」
犬の鳴き声が聞こえた、まあまあ近い、何もする事がないので鳴き声が聞こえた所に走ってみることに。
「わん!!わんわん!!!」
そこに居たのは犬ではなく…白色の子狐?みたいな奴といかにもスライム…?というかスライム状の植物だった。
何かないかと探していると日陰に錆びた斧があった。
昔誰かが忘れていってしまったのだろう、…その人に感謝!
「おっっっっも…何これ」
…木こりって凄いんだね…感謝…
そのまま植物に斧をハンマー投げみたいに投げた。
…斧は植物の方に行った…
「…ん?何か斧光って…」
「あっ」
何かやばそうな空気を出していたので何がを悟った。
「狐ちゃん!危ない!」
気付いた時には体が動いていた
…大きな爆発音がした…何とか子狐を庇えた…確実に爆発を食らった…筈だが怪我はしていない…何故だ?というか…あれ爆弾だったのか…さっきの爆発で植物は木っ端微塵…確実に死んだ…筈…、異世界だからなあ…、だがとりあえず動こうとはしていない…大丈夫だろう。
「狐ちゃん…大丈夫?」
改めて見るとくっっっっっそ可愛い!最高!ご飯5合は行ける!
「…わん」
返事をするかのように鳴く…可愛い…。
すると抱いていた腕から降りる。
「わん!」
まるでついて来い的な事を言っている…気がする。
…ついて行く事にした。