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9.さよなら初恋

『最後にウィリアムとしてデートしてくれませんか』


ソフィア嬢から連絡が有ったのはパーティーから十日ほど経った頃だった。


改めて謝罪を、と翌日申し出たがウィリアムが『自分がなんとかする』と聞かなかったのだ。



「……お久しぶりですね」


よくお茶をしていたカフェでソフィア嬢が口を開いた。


「……この度は大変申し訳ありませんでした」


それからこれまでの事を謝罪し、出来れば婚約を破棄しないで欲しい事、ウィリアムは本気でソフィア嬢を好きな事を伝え、リリアナについて尋ねられた事には出来るだけ誠実に答えた。



「それじゃあリリアナ様の初恋は?」


「……え?」


「ずっとお慕いしてたんでしょう」


何もかも見透かした様な目で見つめられる。



「……ウィルの初恋が実るなら本望です」


そう胸を張って言えた事で影武者としての日々も報われた気がした。


「さよなら私の好きな人」


ソフィア嬢は続けて言う。


「今度はリリアナ様としてデートしてくださいね」




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