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3.幕引きと求婚

ウィリアムが一つ上のリリアナ嬢にずっと憧れている事は知っていたけれど、相手にされていない事も気づいていた。


訓練場に到着すると、観客席にいるソフィア嬢と目が合う。嬉しそうに立ち上がってこちらに手を振ってくる。


ーーそう言えば婚約してから会うのは初めてだった。


会釈して小さく手を振り返す。


「良かったじゃん」


突然話しかけられて振り向くと、幼馴染で先輩騎士のベンジャミンがいた。


「とうとうお前も卒業か。だけどあいつ弱いんだよなー」


ベンジャミンは影武者の事を知っている数少ない人間だ。


卒業したらウィリアムだけになるのだ。元々そうでなければ無かったのだけれど。


ーー周りに怪しまなれなければいいけど。


鍛錬も終わり身支度をしに執務室に戻ると、フィリップが一人で作業をしている。


「なあ」


顔を上げる事もなく声を掛けてくる。


「うん」


いつものように返事だけする。

こちらから話しかけることはほとんどない。彼からもいつも要件だけ伝えられる。


「行く所が無いなら、結婚しないか」


いつもの連絡事項を伝える時の様に、そう口にした。

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