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12.みちびきと希望
さあ早くと手を取られ、出口へと向かう。
「ピーター、待って」
早足で前を歩く彼に呼び掛ける。
「お父様のネックレスが」
振り向かずに彼は答える。
「…残念ですが、諦めましょう」
「でもっ」
と続けようとすると、急に立ち止まり振り返る。
「貴方様の御命の方が大事です」
強い物言いにたじろぐ。
誰に攫われたのか、今まで何処にいたのか、どうして会いに来てくれなかったのか、聞きたい事は山程あるのに、追いかけるのに必死で聞けなかった。
幾つかの角を曲がって錆びた金具を蹴飛ばして、彼は言う。
「ここから出たら振り向かずに、街を抜けて王都に戻ってください。出来れば直ぐに留学を」
「…どうしてそれを」
私の事をずっと調べていたの?続ける前に大きく扉が引かれる。
見上げると私を攫った大男3人と細身の長身の男性。
「…ダグラス伯爵」
ピーターが口にする。
ーーダグラス伯爵は隣国ベルポホンの伯爵だ。昔お世話になっていたけどどうして今更ーー
なんだか嫌な予感がして睨みつける。
「…お父様を」
その時大量の馬に乗った騎士に周りを囲まれる。
「見つけたぞ!!!」
目をやると、先頭に酷く怒った顔をしたフィリップがいた。
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