表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/61

第2話 冒険者ギルドへ

朝食を済ませ、いつものようにリサの特訓を受けるクリフ。

「魔力の練りが甘い!もう一度!」

リサの言葉遣いは先程とは打って変わり厳しいものになっている。

「密度を上げなさい!それではそよ風程度にしかなりませんよ!」

リサは魔法に関してはかなり厳しく教えている。


「クリフ君、そろそろ休憩にしましょう。」

そう言ってリサは唐突に特訓を止めた。

クリフは困惑していたが、リサは庭のベンチに腰掛けると手招きしてクリフを呼ぶ。

ため息を吐いてクリフはリサの横に座る。


「クリフ君、今から王都に向かうことにします。そろそろ貴方を冒険者ギルドへ連れて行きたいのです。」

そう言ったリサはクリフを見据える。

「冒険者ギルド……ですか?またどうして急に?」

クリフの疑問は尤もであり、リサはその質問に答える。


「貴方の実力が問題無いと判断できたからとしておきましょう。」

優しく笑い、クリフの頭に手を乗せる。

「そうですか。」

リサはクリフの短い返事に困った顔を浮かべるが、気持ちを切り替えてクリフに言う。

「早く準備なさい。必要なものだけで構いません。」

クリフは何も言わずに準備へと向かうのだった。

――――――――――――――――――――――――

「マジか…」

クリフの口から飛び出した一言はコレだった。

目の前には王城が聳え(そびえ)立ち、先程までいた街と雰囲気の全てが異なる。

そう、先程までは王都から遠く離れたメイリュートと言う街に滞在していた。

しかし今は間違いなく王都にいる。

「そんなに驚く事かしら?転移魔法なんて」

リサは事も無げに言うが転移魔法は上位魔法であり普通は使われる事の方が少ないのだ。


「まぁ私はコレでもSランク冒険者ですからね。それにこの程度出来なくては【聖女】等と呼ばれてませんよ。」

クリフにとって驚きの発言の連続だった。

「なっ!リサさんSランク冒険者だったんですか!?」

クリフの反応を見てクスクス笑っているところからも見て取れる通り態と(わざと)隠していたのである。

呆れ返るクリフとそれを見て笑うリサを遠くから見つめる影が1つあった。


アレから少し時間は経ち、夕刻の5の刻となった頃。

クリフはリサの保有する王都の家にいた。

長らく使ってなかったのだろう、来た当初は埃まみれだった。

しかしリサは魔法で一瞬にして掃除を終わらせた。

「今日はもう遅いので明日ギルドへ向かいましょう。私は今から買い出しに行ってきますね。」

そう言い残してリサは出ていったのだった。

[聖女]リサ・ベイグリール

{職業}聖女兼冒険者

{年齢}自称21歳

{種族}人間

説明

現Sランク冒険者。

様々な救済を行っており、多くの人の命を救った為に付いた異名【聖女】を持つ。

この国で唯一と言える程貴族と同等の権限を珍しい冒険者。

クリフに冒険者であることもSランクである事も話していない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ