いっぱいの夢
いっぱい。
いっぱい、いーっぱい。
夢いっぱい。いっぱいの夢。
おとこの人にとっての、おんなの人にだっての。
あふれんばかり。
いっぱいの、おっ
「おねぇちゃん、今日はキメキメだね」
まあね。
姉は準備を怠らない。食事会とは単なる顔会わせでも。着飾るのは、求められるであろう女性らしさ。可愛らしさ、美しさ、母性。全て示すことはできなくとも、一部分を満たすだけならば可能なこと。狙いどころと見た、からかな。
「なんか、いつも以上に盛り上がってない。その胸?」
そうね。見えるかしら。
身体を反らし、強調させて見せてくる。双眸を、捉えて離さくべくする双房。寄せるのは普通。谷間深く形作って、さらに詰めて。
「ちょっと詰め込みすぎじゃない?」
おおきいのが夢。見たい、求めたい。いいじゃない。結局、そういう人がおおいんだもの。
フフん、姉は満足げ。
それでも、妹は訝しげ。
「でも、脱いだらバレるでしょ」
姉は分かってないなぁ、という口振り。
それは仕方のないところね。
「でしょ」
でも、そこまでいったなら現実も見せておかないとね。