この世界のルール
思い描いていた形とは違ったが俺達は
進化を果たした!!
そんな俺達は自由に使って良いと言われている
城の食堂で食事を済ませ風呂に入っていた。
食堂では更に大きくなった俺の姿と二足歩行で歩く
不気味な龍人のせいで周りは怯えていた。
気にしたら負けだ!!
俺は昔からシャンプーが好きだったがテリーは嫌い
みたいで早く風呂から出たそうにしている。
そんな様子を見ながらボーッとしていると俺の耳に
声が聞こえて来たので集中して聞いてみる。
「おかえり、どうだった他国は?」
「少しずつだけど魔王の影響が出てるかもね」
「パパただいまー」
「おぉ、おかえりティエラ」
会話を聞く限り他国にムーサ王の代わりに
挨拶周りに行っていた王妃と王女が帰還した様だ。
勇者召喚が上手く行ったか聞かれたムーサ王が
言葉に詰まっていたのは何か申し訳なかったな。
そんな事を考えているとテリーが限界みたいだったので急いで風呂から出て部屋に向かい寝る事にした。
まぁ上手く行く事を祈ろう。
そうして朝を迎えムーサ王の元を訪ねる。
勿論背中に紙と墨はしっかり持っている。
ノックをして返事を聞き扉を開ける。
「ビィャアーー!!」
今日は仕方ないか・・・
更に巨大化して翼まで生えてるんだし。
「可愛い!!」
「もふもふしてる!!」
そう言いながら近づいて俺を撫でてくるのは恐らく
昨日声を聞いた王妃と王女。
可愛い何て久しぶりに言われた。
チワワ時代は常に言われていたのに。
「おいおい!リンにティエラその方が勇者様だぞ」
「えー!!」「えー!!」
意識をしっかり取り戻したムーサ王が
事情を説明する。
リンとティエラは非礼を詫びてきたが俺は全然
気にしていない。
むしろ嬉しかった位だ!!
まぁそれは置いといて昨日の進化の結果を伝える。
ムーサ王は腕を組み考え込んでいる。
その後リン、ティエラ、主要な大臣等を集め相談
した結果テリーに特注の鎧を着用させ勇者の
代わりをするという事で纏まった。
不安は拭えないが近くで俺がサポートするし致し方
ないだろう。
その後は世界の現状やこの世界でのルールを聞く。
現状としては魔王はまだすぐに動ける
状態ではないが確実に復活を遂げている。
その証拠に各地のモンスターに色々な変化が見られているらしい。
今後としては明日のお披露目を終了次第旅に出る形になるという予定だ。
そしてこの世界の重要なルールとして注意点を聞く
この世界に手を出してはいけない三人の人物がいる。
その人物とは
神龍 ガラン
鬼族 マダラ
?? デセオ
この三人の逆鱗に触れ滅ぼされた国もあると
言われているらしい。
しかし出会う事自体が滅多にない為噂の範囲だが
気をつけるようにと注意された。
特徴としては
ガラン→テリーを三倍位にした黒龍
マダラ→5m級の鬼
デセオ→金髪の優男
三人に共通するのは大酒飲みである事。
そんな縛る事の出来ない三人をこの世界では
「鎖の無い者」と呼ぶらしい。
かなり薄い情報だが会えば圧倒的なオーラで
分かると古くから伝えられているらしい。
会った人物等本当に限られているみたいだが
隣国で嘘か誠か最近デセオの目撃情報が
入ったらしいので尚更気をつける様に言われた。
まぁそんな危険な奴に喧嘩を売るほど
馬鹿じゃないがテリーが居るから用心はしておこう
隣を見るとテリーは寝てるし・・・
俺がしっかりしなきゃ!!