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偶然が生んだ最強種  作者: 大路
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初モンスター

 カウネを背中に乗せテリーとハイゴブリンの巣があるという森を目指す。

 テリーは散歩気分で楽しそうだ。


「見えて来ました!あの森です」


 どうやらこの森の奥地にハイゴブリンの巣がある様だ

 此処からは弱いがモンスターも出るので気を引き締 めて行く。


 足を踏み入れて数分ゴブリンが現れた。

 この辺の知識もしっかり頭に入っている。


「勇者様此処は私が・・・・」

「ガァ〜」


 テリーが踏み潰していた・・・

 まぁ気をとり直して歩く事にする。

 その後もゴブリン→テリー踏み潰すの繰り返しで俺は全くの戦闘無しで目的のハイゴブリンの巣に到着。


「テリー此処は俺がやるからちょっと待ってて」

「分かった」


 そうテリーに言い聞かせ巣に近づくと先程見た

 ゴブリンより一回り大きく赤黒い肌のモンスターが

 現れた。


「勇者様ハイゴブリンです!」


 カウネの言葉に頷き前に向き直る。

 こいつを10匹だったな。

 襲い掛かってくるハイゴブリンを爪で切り裂く。

 1匹、2匹、3匹、倒した所でハイゴブリンの動きが止まった。


 恐れをなしたのか巣の中に逃げ込んで行く

 ハイゴブリン達。


 不思議な顔でカウネが首をかしげる。

 すると先程巣に逃げ込んだハイゴブリン達がニヤニヤとしながら巣から出てくる。


 その奥から現れたのは2m位の真っ黒なゴブリン。

 本にもこんな奴載ってなかったぞ?

 カウネも見た事がないらしく焦りの表情だ。


「貴様等何者だ」


 しかも喋った!!


「ガラァ!!」


「言語も扱えない下等種か?そっちのドラゴンも

  同じ様だな」


 一応俺はテツで違う世界から転移して来たと言ったが伝わらなかった。


 その瞬間黒いゴブリンは剣を持ち切りかかって来た。




 遅っ!!




 剣を爪で受け止め逆足で踏みつける。


「ギァ!!」


 あっ今のでどうやら死んでしまった様だ。

 テリーの気持ちが少し分かる。

 踏みつけていた黒いゴブリンから黒い霧の様なものが発生しそれが巣の中にどんどん入って行く。

 近くに居たハイゴブリンも巨大化し色が黒く変わって行く


 すると地面を揺らす怒号が聞こえ巣の中から

 黒いゴブリンがうじゃうじゃ湧いてきた。


 その数はゆうに100を超えている。


「何だこれは・・・魔王の影響か?」


 隣で焦りながら独り言を呟くカウネ。

 そうか俺が此処に来てるという事は魔王も復活してあるんだったな。


 まぁ今はこの現状を何とかしないと。


「テリー!!」

「何?」


 テリーを呼び使える魔法で一気に攻める事にした。

 俺は光魔法テリーは風魔法を放つ。


「ガラァ!(中級光魔法 ルーメン)」

「ガァ〜!(風上級魔法 プロケッラ)」


 ちょっといきなり上級ってテリー君!


 俺が先に放った光のレーザーが敵を消滅していく。

 中級でこの威力かよ。





 じゃあ・・・





 テリーの放った上級魔法は一瞬で特大の竜巻を作り

 ゴブリンは勿論周りの木々岩を呑み込みながら進行

 していく。




「勇者様ーー!!」




 うわっ!?




 カウネが竜巻に呑まれそうになっている。

 どうしよう、どうしよう、どうしよう


 これならどうだ!!


 空歩を使い空へ駆け上がり竜巻に向かって


「ガラァ!!(風上級魔法 プロケッラ)」


 同じ魔法で打ち消す作戦だ。

 新たに発生した俺の竜巻とテリーの竜巻はぶつかり合い凄まじい音を放ちながら天空へと昇って





 消えた!!

 




 カウネの方を見ると腰が抜けたのかへたり込んでいる

 テリーの頭を一発殴っておく。


「痛っ!!」

「もうちょい遠慮しろよ」

「だってテツが魔法使えって」


 はあとため息を吐き取り敢えず中級以降の使用禁止を言い渡しておく。


 何か腑に落ちない顔をしていたがまぁ良いだろう。

 まぁいきなり100匹を超える黒ゴブリンの登場で

 焦ってしまった俺にも非はあるし。


 森はめちゃくちゃになってるけど大丈夫かな?


 気にしたら負けだな・・・


 そう自分に言い聞かせ腰を抜かしているカウネを

 背に乗せ逃げる様に森を後にする。


 これで進化出来るのかな?

 ハイゴブリン扱いで良いのかな?


 まぁ考えても仕方ない。



 取り敢えず逃げよ・・・






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