プロローグ3 地球側のお話
ここは地球側での私が通っている学校で、今は昼休みの教室だ
「やっほー、ノエルん元気してる?」
私に話かけてきたのはあっちではあれな教師の中の人の女子生徒だ、不本意だが私の友人である。
「こっちではその呼び方はやめてくれませんか、今は僕の方です。」
私はうざったそうに小声で訂正する。
「もー、相変わらずお堅いんだから、それに精神はそっちの方だって言ってたじゃん。」
彼女はそこそこ大き目な声でからかってきた。
今は昼休みでまわりに人が少ないとはいえ、、あまり大声を出すのは勘弁してほしいです。
「で、何の用件ですか?」
彼女とは地球とFW、二つの世界で知り合って居ることを生かしてその世界ではできない話をする事も有ります、内容によってはFWの国家で極秘指定されていることを地球で話すような事もあったりします。普段はたわいもない雑談ですけど。
彼女は、さっきまでのふざけた雰囲気から一転、真面目な表情になって言ってきた。
「いや、なにたいしたことではないんだが今度の合宿する予定のウェスト領のバーニア湖の森だが、少し奇妙な噂が出ていてね、君に上空から下見してもらいたい、お願いできるかな。もちろん報酬は出そう、経費もこちらが持とう。」
私はまた、面倒な依頼が来たと思い、辟易した表情をした。
「何故、私に?たかが森の調査なら冒険者ギルドにすればいいではないですか、しかもバーニア湖の森ならなりたてのE級冒険者でも行ける、初心者用の場所ですよ。距離が少し有りますが、銀貨5枚もあれば雇える筈です。戦闘機飛ばしたら、経費だけでも金貨数枚は軽くかかりますよ。」
彼女はいつものようにふてぶてしく笑いながら、
「いやいや、すでに、君の言う通り、すでにE級冒険者を送り込んだんだけど、帰ってこなくってね、ギルドは追加でC級冒険者に捜索と調査を依頼しているんだが嫌な予感がしてね、すぐにでも飛んでもらいたい。」
私は毎回のことのように私を頼ってくる同類に呆れながら、しかたなく承諾した。
「全く、私を頼るのもこれっきりにしてほしいものですね」
しかし彼女は最初のふざけた雰囲気に戻って
「ありがとう、たすかるよノエルん」と何度注意しても治らない呼び方で呼んだ。
向こうで動く、少し前のことである。