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シェリルVSサクマ

久しぶりにお願いします。

シェリルさんがゆっくりと鞭を構える。とりあえず相手の動きを見るのかサクマを見つめたまま微動だにしない。


「ふむ、魔王様の武器がそれなら・・・・」


サクマはそう言うと近くにいた大妖精を片手で捕まえた。

すると大妖精に生えていた水晶の塊がサクマの腕に吸収されていく。サクマの体がうっすらと紫色に光りだしその光は徐々に強くなっていく。そしてすべての結晶が吸収されたあと大妖精は力なくその場に倒れ込んでしまった。


「大妖精様!!」


シグナムが急いで大妖精の元に飛びよる。それを見た俺も急いで追いかけ大妖精を安全な場所まで移動させる。


「ふふふ、随分便利なお片付けさんがいますね魔王様」


ムカッ! なんだかすごい馬鹿にされた気分。


「そんなことよりあんた今何したんだい?」


「いえ彼女に植え付けたあの水晶から彼女の魔力を根こそぎ吸い取っただけですよ。おかげで私は今体の奥からものすごく力が溢れ出してきてますよ。こんなふうにね」


サクマが片手を目の前にかざす。するとそこからひとつの剣のようなものが現れ始めた。

なんだあれ? 刀? その剣の見た目は俺がいた世界の時代劇などで何度か見たことのある日本刀のような見た目をしていた。サクマはそれをゆっくりと構えるとシェリルさんを不気味な目で睨みつけた。


「大妖精様!! しっかりしてください!!」


シグナムが大妖精に必死に呼びかける。大妖精の体はぐったりしていて、顔色にも生気があまり感じられない。状況的にはあまりよくないみたいだ。


「大丈夫ですよ、別に死にはしませんから。けどしばらくは体の自由がきかないでしょうけど」


そう言ってサクマは何か面白いものでも見たかのようにくすくすと笑った。シグナムの顔が不安で塗りつぶされていく。

この野郎どこまで腐った性格してやがるんだ!! 思わず怒りがこみ上げてきた俺は拳を固く握った。


「そんなことよりも魔王様。そろそろ始めたいのですがよろしいですかな?」


「そんなことだと! このや・・・・」


「ああ、そうだな」


シェリルさんが俺の言葉を遮るように前に出てきた。


「シェリルさん」


「あぁ、まかせとけ。こいつは本気でぶちのめしてやるよ」


いつもならやりすぎるなと言うところなのだが今回は俺も何も言わずにただ黙って頷いてしまっていた。


改めて向かい合う二人。


「くくく、それでは・・・・行きますよ!! ふっ!!」


先に動き出したのはサクマの方だった。一瞬だけ動いたかと思えばいつの間にかシェリルさんの目の前にサクマは迫っていた。

は、速い!! なんて速さだ。全く目で追うことができなかった。瞬きをした瞬間に数十メートルはあった距離を移動するなんて。


「ハァァァァァ!!」


サクマは先程までとは違う覇気のこもった声を上げながら刀を振り下ろす。


「うおっと!!」


シェリルさんはその斬撃を体を横にずらし避ける。そしてそのままシェリルさんは後ろに飛び退きながらサクマの腕めがけて鞭を放つ。


「ぬるいわ!!」


しかしあっけなく刀で弾き返されてしまう。サクマはシェリルさんのいる方へ向きを変え今度は姿勢をかなり低くして斬りかかる。その動きはさながら地面を這い回るゴキブリのようだ。そんな体制でどうやったらそこまで速く走れるのだろうか。

シェリルさんの放つ鞭をひらりひらりと避けながらサクマは足元を狙って飛びかかった。


「気持ち悪い動きしやがるなっと!!」


素早い横切りの斬撃をジャンプで躱すシェリルさん。しかし、その後体制を素早く立て直したサクマの斬撃の嵐が襲いかかってきた。

左から右から、上から下からなんともトリッキーな動きでシェリルさんを翻弄していく。


「ほらほらほらほら!! どうしました魔王様!! 防いでばかりじゃ私もつまらないですよ!」


珍しくシェリルさんが相手に押されている。攻撃の隙を伺うも相手の斬撃が速すぎてどうしようも出来ないのだ。


「くそっ!! 調子に乗るんじゃねぇ!!」


シェリルさんの周りに黒い電撃の波が発生する。サクマはそれを高く飛び上がりなんなく避ける。

しかし、これでサクマの斬撃の嵐は止み距離もまたとることができた。


「ったくどうすっかねこりゃ」


軽く肩で息を切らしシェリルさんは鞭を構えた。


「うーん、魔王様ってもっとお強いかと思ってましたが案外そうでもないんですね」


「んだと!?」


サクマは余裕の表情でシェリルさんを挑発し始めた。

シェリルさんがものすごく眉間に皺をよせてサクマを睨みつける。怖っ! 顔怖っ!


「なんだか期待はずれでしたね。このままだらだらと戦うのも嫌ですしもう一気に勝負付けちゃいましょうかね」


「ほう、やれるものならやってみろ」


シェリルさん顔!! 顔がひどいことになってるから!

すると、サクマは急に地面に片膝をつけ構えを解き目を瞑り始めた。


「何してるんだ? あいつ」


そして、


「クアンチ」


そう唱えた瞬間サクマの横から同じような人影が現れ始めた。そしてその人影はどんどん増えていき何とサクマと同じ姿をした人間が五人も現れた。


「ちょ、何それ!!」


そんなのありかよ!! あいつ五人に増えやがったぞ!!


「ふふふふふふふ」


「ちっ! 厄介な魔法だねぇ!」


そのままサクマは後ろに飛び退き森の中に隠れてしまった。


「くすくすくすくす。これで魔王様はどれが本当の私か分からない。それからどこから攻撃がくるかもねぇ」


広い森の中でサクマの声は反響しどこから喋っているのかは分からない。


「くすくすくすくすくすくすくす」


不気味な笑い声だけが聞こえてくる。少しの物音にもシェリルさんは敏感になる。


‘ガサッ’


「!! そこか!」


シェリルさんが物音のした茂みめがけて鞭を放つ。しかしそこには何もいなかった。


「どこを見ているんですか?」


シェリルさんの背後からサクマが勢いよく斬りかかってくる。


「シェリルさん後ろ!!」


そして、サクマの斬撃がシェリルさんを捉えようとした。

戦闘描写なんておら書けねえだよーーー!! と後悔しておりますorz

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