一般人が魔王を倒すとか無理だと思うんだ
お、お久しぶりで・・・ぐはっっ!!
というわけで久しぶりに更新です。よろしくおねがいし・・バタッ。
えーと、待ってくれ。もう何から突っ込んだらいいのやら。図書室で書庫の整理をしていた俺がいきなりわけのわからない場所に来て目が覚めたら見知らぬ女の子に’勇者様!!’なんて呼ばれたりして一体どうなってるんだ。
「ちょ、ちょっと待って、待ってください。何なんですか救世主?この国を救う?何のことですか!?」
「ですからあなた様はこの書物によってこの国に召喚された勇者でありこの国の救世主なのです!」
あ~だめだ全然話にならん。どうするかなぁ・・。ふと彼女の手元を見てみると俺が書庫の整理をしているときに見つけたあの怪しい本を持っていた。これがさっきから言ってる俺をここに呼び出した?書物ってやつか。あれ?でもその本かなり分厚くて重いはずなのだけどこの子は何でこんなに軽々と持ってるんだ?
そんなこと考えていると
「勇者様、とにかくすぐに魔王退治の準備をいたしましょう」
「へ?魔王・・何だって?」魔王?何それおいしいの?
「さぁこちらです!」
そう言っていきなり手を握られた。女の子に手を握られたの生まれて始めてかも。
「あ、あのちょっと待っ・・ぬああああああああああああああああ!!」
え!?何この子すごい力なんですけど!!やばいよ俺の体が宙に浮いちゃってるもん!!
「タンマ!!タンマーーーーーーー!!きぃいやぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!」
しばらくの間長い廊下をこの状態で過ごした俺は目的地につく頃には口から魂が出たような状態になっていた。
「さぁ着きましたよ勇者様」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「あれ?勇者様?きゃあああああ!!勇者様ーーー!!」
しばらくして
「・・・・はっ!!!」
俺は何とか意識を取り戻した。
「勇者様!よかったですーー。ごめんなさい私慌ててて・・本当にごめんなさい・・」
女の子は泣きそうになりながらペコペコしてきた。
「い、いやまぁ大丈夫だから。そんな泣きそうな顔しないで、ね?」
実際全然大丈夫じゃなかったけどね。生まれて初めて本気で死ぬかと思った・・
「ぐすっ・・本当にごめんなさい。勇者様はお優しいんですね」
「い、いやぁそんな優しいなんてことは・・・」
またもや生まれて初めて女の子に優しいなんて言われてしまった。正面から言われるとすんげぇ恥ずかしいな。
と、ここで俺はあることに気ずいた。
「そういや君名前は何て言うの?」
「あ!も、申し訳ございません!私の名前はカトレア・ヒューブリックと申します」
カトレア・ヒューブリック?何かすごい名前だな。やっぱりここ日本じゃないのかなぁ。
「カトレア・ヒューブリックさんね。俺の名前は佐藤勇治っていいます」
とりあえず俺も軽い自己紹介をする。
「佐藤勇治様・・それが勇者様の本名なのですね。しっかりと覚えておきます!」
「あ、あぁありがとう。それよりもカトレアさんいったいここって・・」
俺の目の前には所々に綺麗な装飾が施されている金色の扉があった。こういうのよく分からない俺でも見入ってしまうほどの壮大さだった。
「ここにはわが国が魔王を倒すために開発した様々な武器が保管してあります。今から勇者様には魔王討伐のための武器選びをしていただきます。」
まただ。さっきから魔王だの討伐だのすごい話をしているが俺には何のことだかさっぱり分からない。
「ま、待って俺が魔王を討伐?それってその魔王とやらと戦えってことだよね?」
「はい、そのとうりでございます」
「いや、あの俺ケンカもしたことないし力だってそんなにないから戦うとかそういうのは無理だと思うんだよね」
「いえ、勇者様ならきっと大丈夫です!この書にも召喚された勇者が必ずやわが国を救ってくれると書いてありますしそれにこの武器庫の中にある武器を使って挑めば問題はないはずですから!」
いや色々と問題だらけだよ!!何なのその自信は!本人が無理だって言ってるのに!
「とにかく見ていただければ大丈夫だと思えるはずですから!行きましょう勇者様」
とりあえずここで魔王討伐の武器とやらを選ぶことになったのだが
「選ぶだけ無駄だと思うけどなぁ・・」
こうして俺の武器選びが始まった。