子供の消える町クレングス(6)
どうなることやら・・・・
俺は今、目の前にいる物体を見て改めてここが本当に日本じゃないのだということを認識した。
だってこんな生き物日本で見たことないですもん!
ってそんなことは今はどうでもいい! 洞窟の中を少し見てから町に戻って作戦会議でもしようと思っていたのにまさか犯人とばったり遭遇だなんて・・・・
と、とりあえずコンタクトをとらねば。
「あ、ああああああああああのそそそそそそそそそそそその」
がたがた震えている声で話しかけると大きな一つ目がギョロッとこちらを向いた。
チキンハートな俺にはそれだけでSAN値を減らすには充分だった。
「う、うわああああああああああああごめんなさい! なにもしてません! 俺は食べてもおいしくないですよぉおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉお!」
「私たち食べられちゃうんですか!?」
そんな俺の様子を見たシェリルさんまで涙目になりパニックになってしまった。
「お、お兄ちゃんたち落ち着いて・・・・」
2人してぎゃーぎゃーとパニックになっていると
「ウ、ウルサイ・・・・オオゴエダスナ・・・・」
ふいにこの洞窟の主が困った顔をしながらそう言ってきた。
「え?あ、ごめんなさい・・・・」
シェリルさんがそう言われて冷静になったのかぺこりと頭を下げて謝った。
「ああああああああああ・・・・って、へ?」
それを見た俺もパニック状態になっていたがなんとか落ち着きを取り戻すことが出来た。
「えっと、じゃあ紹介するねこいつは僕の友達のギーグ。この洞窟に住んでるやつだよ」
「は、はぁ・・・・」
「ギーグさんですか。初めまして私はシェリル・フェステッドといいます」
丁寧にお辞儀をして自己紹介をするシェリルさん。
「さ、佐藤勇治です。よ、よろしく・・・・」
うぅ・・・・やっぱり怖い。何で俺こんなえたいの知れない化け物みたいな相手に自己紹介しなきゃならないんだ。
「・・・・・・」
「ギーグどうしたの?」
俺たちが自己紹介を終えた後ギーグはジーッとシェリルさんのことを見つめている。
「な、なんでしょうか?」
シェリルさんが少し不安げにたずねると
「ヤッパリソウダ。マオウサマガナンデコンナトコロニイルノデスカ?」
「え?」
それを聞いたアーデルが驚いた顔をする。そういやアーデルには言ってなかったっけ。やっぱり魔王様だっていうことは魔族にはすぐわかるんだろうか。
・・・・・・っていうかこればれてもいいのかな?
「お姉ちゃんって魔王様だったの!!」
「え、えーとまぁ、そのなんていうか・・・・」
「じ、実はそうなんです・・・・」
それを聞いたアーデルがすごいすごいと目を輝かせながらはしゃいでいた。
「ま、まぁそれはおいといて俺らがここに来たのはギーグさん? だっけあんたが今やってることを止めさせるために来たんだよ」
「オレガイマヤッテルコト?」
「そ、そうでしたね。ギーグさんなんで町の子供をさらったりなんかしているんですか?」
シェリルさんが聞くとギーグはなんでか少し怒ったような顔になっていた。
「サラッテナンカイナイ! オレハミンナトアソブタメニココニショウタイシタダケダ!!」
「招待?」
「ソウダ! オレハイママデミンナガモリノナカニアソビニキタトキソレヲトオクデミテルダケダッタ。オレハズットウラヤマシカッタ。オレモミンナトナカヨクアソビタカッタ。デモコンナミタメジャゼッタイニコワガラレル。ソウオモッテガマンシテキタ」
「でも、ギーグ俺とは普通に仲良くできたじゃん!」
それを聞いたアーデルが聞き捨てならないとばかりに反論した。
「アァ、ソウダ。アーデルハタシカニオレナンカトナカヨクシテクレタシ、イッショニアソンデクレタ
ダカラオレモスコシジシンガモテタンダ。モシカシタラホカノミンナトモナカヨクデキルンジャナイカッテ」
「そういうことならアーデルになんとかしてもらえばよかったんじゃないか?友達連れてきてもらうとかさ」
するとなぜかアーデルは伏し目がちになってしまった。
「その、一応それやってみたんだよね」
なんと、実行済みでしたか。
「それでどうだったんですか?」
シェリルさんが聞いてみるも恐らくこの感じだと・・・・
「みんな怖がって逃げちゃったんだよね・・・・」
ですよねー。
「ヤハリコンナミタメヲシテイテハミンナオレヲオソレテハナスコトスラデキナインダ。オレハソノトキアラタメテソウオモッタヨ」
まぁ、こんな巨体野郎がでてくればそりゃにげるわな。
「アーデルハソノアトモイロイロシテクレタガヤッパリダメダッタ。モウアキラメヨウ、アーデルガトモダチデイテクレレバソレデイイジャナイカ。ソウオモイハジメタトキダッタ。アノヒトタチガオレノトコロニキタノハ」
「あの人達?」
「ミンナアヤシイフードヲカブッテイタ。ソノヒトタチハオレニコウイッタンダ。「なぜ、こんな洞窟の中でひっそりと暮らしているのです? 我々魔族は人間なんて種族よりもはるかに優れている種族なのです。あなたはもっと自分に自信を持つべきです。もっと自分に素直になりなさい。ッテ」
「それって、もしかして・・・・」
「多分俺達が追いかけてる旅の一団だろうな」
「ソレデソノトキソイツラニミョウナフエヲキカサレタンダソシタラフシギトナンデモデキルヨウナキガシテキテソレデミンナヲココニショウタイシタンダ」
「妙な笛・・・・」
「恐らく邪心の笛でしょうね。ギーグさんが聞かされたのは」
「ソシタラミンナサイショハコワガッテイタケドダンダンナレテイッテクレテソウシタラタノシイッテイッテクレルコマデイテ、ダカラウレシクナッテドンドンミンナヲショウタイスルヨウニナッタンダ」
そう言ったときだった。なんだかギーグの体が紫色に光り始めていた。
「あ、あれ? ちょ、ちょっとギーグさん? 何か光ってますけど?」
「ギ、ギーグ? どうしたんだよおい!」
俺達の問いかけに反応することなくギーグは話を続ける。
「ダケドソノウチソレダケジャマンゾクデキナクナッテイッテズットミンナトココデアソンデイタイトオモウヨウニナッタンダ。ダカラモウヒトツヘヤヲツクッテソコニミンナヲトメルコトニシタ。ソウスレバズットミンナトイッショ」
さらに体が光り始める。え?ちょっとマジでこれ大丈夫なのか?
「ダカラ、ジャマスルヤツハユルサナイ。タトエソレガダレデアロウトモ・・・・」
その時だった、ギーグの体がよりいっそう光始め背中の方から何か生えてきた。
「な、何だよこれ!!」
生えてきたものそれは紫色をした馬鹿でかい水晶の塊のようなものだった。そこからなんでかは分からないが怪しい煙のようなものまででている。いかにもやばそうな空気が一瞬にして部屋の中を支配する。
「ギーグどうしたんだよ!」
アーデルがギーグに駆け寄ろうとする。
「待て! アーデル! 何かやばそうだ」
「でもギーグが!」
「とりあえず今は逃げよう! シェリルさん!」
「は、はい!」
俺達は出口の方えと駆け出した。しかし
「ニガサナイ・・・・」
その巨体からは想像もできないような速さで回り込まれ出口を塞がれてしまった。
「なっ!? 速っ!!」
マジかよ! そんなのありか。どうしよう出口はあそこだけなのに。
「さっ、佐藤さんどうしましょう!!」
「うぇ!? どうしましょうって言われても・・・・」
どうしようもできねぇだろうこんな状況。
そう思ってる間も状況はどんどん悪化していく。
「なぁ、ギーグお前はこんなことする奴じゃないだろ! もうやめようよ! こんなことするの!」
「ァアアアアアアアアアア!! ウルサイウルサイウルサイウルサイ!!」
ギーグはさらに背中の結晶を大きくするとその一部をへし折った。
するとその結晶は一瞬霧のようになったあと再び大きな斧のような形え姿を変えて具現化していった。
「ちょ、おまっ! それはさすがに洒落にならんて!」
「ギーグ!! やめろ!」
アーデルの叫びも空しくギーグはその斧を俺達に向かって振り下ろしてきた。
「危ないっ!!」
とっさに2人をかばい横に飛び避ける。なんとかかわすことができたもののこのままじゃマジでやばいことになる。でもどうすりゃいいんだよ!
そう思っている間にもギーグは再び斧を振りかざそうとしていた。
作「はーい、反省会やりまーす」
勇「うお、なんだこれ」
シ「何か始まりましたよ」
作「と、いうわけで今回の話の反省点を見つけていきたいと思いまーす」
勇「っていわれても・・・・反省点ばかりじゃね?」
作「カチッ」
勇「あべしっ! 上からタライが!」
シ「そうですねー。あの、私思ったのですがカタカナってなんだか読みにくくないですか?」
作「うっ・・・・やっぱりそう?」
勇「確かになー。ところでなんでカタカナにしたの?」
作「なんか人間では無いよ感が出ると思って・・・・」
シ「それにしても何か他にやりかたがあったかもしれませんね」
作「すいません・・・・」
勇「後さ、話進むの遅くない?もう少し頑張った方が・・・・」
作「カチッ」
勇「アガペッ!! ってなんで俺だけ!?」
作「さてじゃあ今回はこの辺で。また作者のやる気がでれば投稿したいと思いますのでよろしくお願いします」
シ「お願いします」
勇「お、お願いします・・・・なんか納得いかねぇな・・・・」