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13/22

2番目

「兄さん、ちょっと怪しい人みたいだったよ?」


「え、嘘だろ?」


 俺はただライブを楽しみにしていただけのはずなのだが、そんな風に見えているとは思っていなかった。


 だが言われてみれば、俺の行動を思い出してみるとシャーベットのファンらにバレないようにと、コソコソ、としていた。


 仮に俺のことを客観視してみるとすれば、俺だって間違いなく不審者だと判断するだろう。


「と言っても、そんな兄さんのことも私は大好きだよ?」


 ひゅん!


 俺の中で何かが飛んでいった。

 不思議とさっきまで感じていた羞恥の気持ちがなくなってしまった。


 推しに1対1で好きなんて言って貰えるのは世界で俺だけではないだろうか。

 一般人に見られてしまったら炎上不可避なことは考えないでおこう。


「それで午前の部はどうだったんだ?」


「大成功だった!」


「それは良かったな。いっぱい練習してたもんな」


 俺は優芽の頭を撫でようとするが、寸前で止めた。

 気持ち悪いと思われてしまうかもしれないと思ったからだ。


「兄さんはとりあえず待機室に待っててもらうね。ライブが始まるまであと30分くらいあるからそこで私と待機」


「優芽と?」


 打ち合わせなどないのだろうか。

 午前からライブをしていたから十分だと言われれば、何も言わないが。


「うん。葉月と叶もいる」


 いるのかい、と心の中で突っ込みながら俺はその状況を想像してみる。

 なかなかに炎上案件な気がする。


「わかった。あと優芽にお願いしたいことがあるんだが」








 俺が優芽にお願いしたことは葉月ちゃんとコミュニケーションを取りたいというものだ。


 今朝から考えているシャーベット全員人気にする作戦、我ながら単純な名前、を遂行するためにインタビューが必要なのだ。


 優芽は最初、嫌そうな顔をしていたが事情を話せば直ぐに納得してくれた。

 さすがは優芽だ。


 メンバーのことをよく考えている。自分のことはもちろん、叶ちゃんや葉月ちゃんのこともしっかりと意識している。


 結果、ライブが終わってから時間を取ってもらえることになった。

 まだどんな風に話すのかは決まっていないとだが、きっと素晴らしい収穫になることだろう。


 俺は優芽に案内された特別席でライブを鑑賞し始めた。







 ライブが無事に終わり、俺はテンションが非常に高くなっていた。

 なんと言っても特別席でのライブだ。


 見ているだけで叫びたい気分だった。

 隣に他メンバーの親御さんらしい方たちがいたからどうにか衝動を抑えたが、俺一人だったら絶対盛り上がっていたことだろう。


 俺は優芽に興奮の数々を伝えると、彼女は聞く度に頬を真っ赤に染めて聞いてくれた。


 そして次に葉月ちゃんとのことだ。


 優芽によると、ある部屋で1対1で会話ができるらしい。

 葉月ちゃんは嫌では無いのか、と思ったのだが優芽曰く逆に歓迎してくれているらしい。


 歓迎というのもなんだがおかしな気がするが、俺にとっては好都合なので正直ありがたい。


 俺は優芽に言われた部屋の前へとやってきた。

 ドームの裏はこんな造りになっているのかと関心を受けつつも、ドアにノックする。


 部屋の奥から返事が可愛らしい返事が返ってきた。


 俺は部屋に入室すると、奥の席に葉月ちゃんが礼儀正しそうに座っていた。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] カクヨムで読んでいたのですが読めなくなってしまい。作者ページもなくなったというふうになったのですが今後はなろうで更新という形でしょうか?凄くいい場面で36話読めなくなったので気になって…
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