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噂に………

 初めは、2つのストーリーを考えていました。

 投稿しながら、どちらに進むか決めようと思っていましたが、丁度、分岐点になる筈の前話で、決める事が出来なかったので、苦肉の策として、Mixする事にしました。

 

 放送室で縁に、告られた後、5限目の授業はあまり内容が頭に入らなかった。

 自慢するわけじゃ無いが、今迄、と言うか中学の頃は、たまに告白された事は、あったけど、ギターを弾き始めてから、下がった成績を挽回するのに、生活の比重を勉強にシフトして、成績が上がり始めた頃で、恋愛は二の次だった、その旨を伝えて、全員断った、しかし、もし高校に入った後も想ってくれているなら、その時は、また、チャレンジして欲しいと言っておいたが、誰1人再チャレンジしてこなかった。

 そんな中、中学の頃とは見違える程キュートに変身した、縁の告白に、完全に舞い上がっていた。


 縁には、かなり格好良い事を言ってしまったが、内心、二つ返事で、OKしたかった、しかし縁に言った事も俺の気持ちの中にあるのは、紛れもない事実だった。


 そんなフワフワした気持ちの5限目が終ると、縁が俺を訪ねて来た。


「紫君、ユータ先輩から、伝言です。」


「ユータ先輩何て?」


「コンペ用にさっき流した曲、5人分程コピーして持って来て欲しいんだって。」


「応!分かった、2~3日内に持って来るって言っといて。」


「それはいいけど、紫君、ユータ先輩と連絡先の交換したら?」


「そうだな、今度会ったら、交換するよ。」


「じゃあまたね!」


 要件を伝えた縁は、スマホを取り出し、ユータ先輩に電話しながら、俺に手を振って教室を後にした。


 気が付くと、クラスの女子達が、俺を見てヒソヒソと話をしている。


 考えてみれば、縁は、昼の放送で、かなり危ない線で、想い人(俺)の事を匂わせていた。


 ハッキリ言ってヤバいかも知れない噂になるかも?噂になったら、その噂を回収出来るのだろうか?

 さっきの会話で、昼の放送で流れた曲が、俺の作った曲だと高確率でクラス中にバレていると思って間違いない。


 6限目が終ると、隣の席の女子に質問された。


「深町君って逢坂さんと付き合ってるの?」


 むっちゃホームランコースのストレートを投げ込まれ、何て答えようか、焦っていると、横から政宗が、助け船を出してくれた。


「紫と逢坂さんは、中学の時、同じクラスで、仲が良かったんだよな。」


 しかし、裏目に出てしまった。


「宗君(政宗の事)私と同じ中学なのに、何で深町君と逢坂さんの事を知ってるの?」


 ハッキリ言って、政宗、ダウトだよ。


 仕方なく、隣の席の女子、名前は本城さんと言うらしい、少し中学の時の事を話す事にした。


「俺と逢坂は、漢字こそ違うけど、読みが同じ【ゆかり】なので、中学の頃、同名夫婦とよくからかわれていたんだ、それで、よくコクられてる逢坂が、好きな人が居れば、煩わしい思いをしないだろうと、放送で、あんな事を言ったんだよ。」


 と、少し苦しい言い訳をすると、


「でも、その相手って深町君の事だよね。」


 そう言われて、ドキッとしたが、


「昔のよしみで、俺が、一肌脱いでやるって格好つけたんだよ。」


「へ~!仲の宜しい事で(笑)」


 本城さんは、そう言うと何か嫌らしい笑いを浮かべた。

 内心、これで誤魔化せたとは、思わない、どちらかと言えば、多分、彼女は納得していないが、そう言う事にしておこうって所じゃないかと思う。

 俺は、噂が拡散しない様に頼むと、


「仕方ないから、大人しく見守ってあげるわよ。」


 と言われて、少しホッとした。

 ホッとしていると、縁が再びやって来た。


「良かった!紫君まだ、いたんだ!

 一緒にクラブ行こ!」


「俺、今日、ギター、無い、休む!」


「紫君、何で片言なの?

 ユータ先輩が、コンペの話しをするから、一瞬でいいから顔出すようにって連絡が有ったの。」


「そう言う事は、もっと早く言って欲しかったけど、しゃーないか。

 おーい!政宗、俺、部活に顔だして来る。」


「じゃあ俺は、家練だから、帰るぜ、また明日な!」


 政宗は、それだけ言うと、手を振りながら帰って行った、政宗と入れ替わる様に、泰士が来て、


「紫ぃ屋上行こうぜ!って縁ちゃんも来てたのか?今日、コンペの話しするんだろ?」


「らしいな、今、逢坂に聞いた。」


「じゃあ、行こうぜ!」


 こうして、3人で屋上に向かった。


  ん?3人?



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