1話
小さいときから、私は精神的に弱く臆病者の人見知りで、一人では何も出来ない子だった。
ちょっとでも具合が悪くなると死んだらどうしよう、死にたくないとパニックになるぐらい……それは今でも変わりません。
その度に「大丈夫だから。落ち着きなさい」と抱きしめながら言ってくれて、すると魔法使いなんじゃないかと思うぐらい不思議と落ち着きました。
私は、母、兄、祖父母の5人暮らしで、特に母が大好きでした。
母が言うアドバイスは間違ってるときもありましたが、母のアドバイス通りにしてみると上手くいくことの方が断然多かった。
礼儀、常識に関しては厳しく、怒ると凄く怖かったです。
それ以外は基本的に放任主義でスキンシップが多く、良くほっぺにチューしたりハグされました。
テストや成績に関しても良くも悪くも叱る人でなく、「ここ伸びたね!ここは1つ落ちたけど、悔しいなら次頑張れば良いさ」
「何点か!こないだよりは何点伸びてるしょ!次、また頑張ったら上がるよ」
「何点か……ケアレスミスしてるね、もったいない。次からこうしてみたら?」
低学年の時に初めて0点取ったときは恥ずかしく、なかなか言えず、なんとか勇気を出して見せたら、取っちゃったんだねーぐらいで終わり、何故怒らないのかって聞くと、
「怒るも何も、お母さんも0点取ったことあるし、兄ちゃんだってあるんだよ。なのにアンタだけ怒るのはおかしいでしょ?それに人生1度ぐらいは取るときは取るさ。
でも、どう思った?恥ずかしかった?悔しかった?もし、その気持ちがあるならもう0点は取らないよ。次、頑張りなさい」と
母は祖父母から勉強しなさいと何度も怒られた反動から、自分の子供には言わないと決心したそうです。それに言わなくても何だかんだ気づいて勉強やってるからと。
勉強するのは好きでしたが、成績はダメダメでした(笑)