すれちがい…〜伝えたい気持ち〜
私は蘭。今年ハタチになったばかり。
私には好きな人がいます。
彼の名前は龍。
私にとってその時はまだ『同級生』で『男友達の一人』そして、『友達の彼氏』だけの存在だった…。
この気持ちに気付くまでは…。
彼と出会ったのは小学校3年生の時。
初めて同じクラスになって、家が近いことも手伝ってすぐに仲良くなった。
この時はまだ恋愛感情はない。
小学校4年生ねてきクラスが別々になった。
でも私たちは放課後、毎日のように遊んだ…。
約束をしていないのに自然と私たちは遊んだ。
私はこの時クラスの男子からイジメに近い行為を受けていた。
しかし誰にも相談出来ずにいた時、龍はわたしの微妙な変化に気付いた。
龍『最近元気ないけどどうした?』
何気なく龍は私に聞いた。
私は驚いた…。
親も気付かないような微妙な違いに気付いたことに…。
蘭『…。どうもしないよ。』
私は笑って答えた。
次の日、私はいつものように男子にイジメられていた…。
イジメはクラス中に広がっていた…。
私は一人だった。
さすがの私も泣きそうになってしまった…。
その時、龍がクラスに入ってきた…。
龍『おまえら何してんだよ!クラス全体で女一人イジメて楽しいのか?』
龍は私をかばうように私の席まで歩いて来てクラスの人達に怒鳴った。
蘭『龍…。』
私は嬉しくて泣き出してしまった…。
龍『蘭、もう大丈夫だから。俺がいるから。』
私は頷くことしか出来なかった…。
この時、私は龍が友達として大好きだった。
小学校5年生と6年生の時、龍とまた同じクラスになった。
クラブに入ることになり私たちはバスケットボールクラブに入った。
そこで私は恋をした…。
一つ上の先輩のプレーに憧れた…。
そして、その憧れが恋に変わった…。
5年生の頃のクラブの時間、私は先輩に釘付けだった…。
6年生の頃のクラブの時間、龍とペアを組みゴールデンペアと呼ばれた。
中学校に入ってから私たちの道が別れた…。
クラスは端と端のクラスでなかなか会えない。
放課後は部活があり遊ぶ事がなくなった…。
でも、疎遠になった一番のきっかけは、龍は不良グループ、私は普通のグループだった事だと今では思う。
中学3年生の時、やっと同じクラスになれた。
私は嬉しかった。
でも…龍はほとんど学校へは来なかった。
たまに来ても昔の面影はなく、話しをすることがなくなった。
中学のさ3年間は龍と一言も話さず終わった…。
私の恋は小学校のクラブの先輩を追いかける日々だった…。
中学を卒業して彼と会う事はなくなった。
半年後、私は家の近所のホームセンターでバイトを始めた。
そこで彼と再会した。
龍『久しぶり。ここでバイトしてたんだな。』
蘭『龍…?久しぶり!!買い物?』
龍『当たり前の事聞くなって(笑)じゃあ俺急いでるから。じゃあな!』
蘭『うん☆バイバイ。』
それから数カ月後、私はホームセンターのバイトを辞めた…。
もう会う事はない…。
また半年が経った…。
ある日、私はたまたま母と近くの飲食店に食事に行き、そこでアルバイト募集のチラシを見つけて面接を受けた。
見事合格。
バイト一日目に私は驚いた。
だって、目の前には彼が…
もう会う事はないと思っていた彼が立っていたから…。
それから私達は昔のように仲良くなった。
その頃、私は同じバイト先の先輩を好きになった。
私は龍に相談した。
龍『協力してやるよ!!』
彼は笑顔でそう言った。
一年後、私は思い切って告白したけど見事撃沈………。
今まで以上に泣いた。
夜中、彼からの電話が鳴った。
龍『今、お前の家の前まで来てるんだけど出てこれる?』
私はビックリして外へ走った。
蘭『龍???どうしたの?』
龍『差し入れ☆』
2月の寒い夜…。
彼は私がフラれたのを聞いて差し入れを持って私の元へ来てくれた。
龍『泣きたかったら泣け。』
嬉しかった。
何気ないその一言が…。
高校を卒業後、私は進学してバイトを辞めた。
彼も私が辞める少し前ぐらいに辞めていた。
でも彼とはずっと友達関係が続いていた。
そして、彼に彼女が出来た。
私の友達だった。
この時、私は複雑な気持ちだった。
2ヶ月後の事だった…。
些細な事から私と龍の彼女は喧嘩になり、また私と龍は疎遠になってしまった…。
私はまだこの時恋心に気付いていなかった…。
半年が過ぎて私のケータイに龍からの電話が入った…。
そして久しぶりに二人きりで会った…。
なぜか私の胸は高鳴っていた…
二人きりの車内…
続く沈黙…
その時、龍が口を開いた…。
龍『今から本音で話し合おうぜ!』
突然の事で私はビックリした…。
龍は構わず話し続けた…。
龍『俺、蘭の事好きだった時期があるんだ…。』
蘭『えっ!?いつ???』
龍『蘭がバイトの先輩好きだった時…。』
胸はさらに高鳴った…。
龍『蘭は俺の事好きだった事ある??』
蘭『ない…かな??』
私は帰宅後考えた…。
龍は一体どんな気持ちで私の恋に協力したのだろう…。
知らなかったとはいえ龍には酷いことをしたと…。
その龍の告白から私の頭は彼でいっぱい…。
そして私は気付いた…。
私はきっと龍と出会ったその日から惹かれていた事に…。
出会った頃は幼過ぎて自分の気持ちに気付かなかった…。
中学校の頃は私が勝手に龍が変わったと思って壁を作ってしまった。
だから自分の気持ちに気付かなかった…。
龍はどこも変わってはいなかったのに…。
高校生の頃は近くに居すぎて、隣に居ることが当たり前になってしまっていたから自分の気持ちに気付かなかった…。
そして19の春、無くしてから気が付いた自分の気持ち…。
今さら遅い…。
彼には彼女がいる…。
彼女の方も私の大切な友達…。
裏切れない…。
二人とも大好きだから…。
20の冬…。
気持ちに気付いてから半年が経った…。
でも今だに私の心には伝える事のできない『好き』という気持ちが溢れている…。
私と龍の恋心はすれ違いばかり…。
いつか二人の気持ちが重なり合って私の心に溢れている気持ちが素直に伝えられるといいな…。
『出会った頃からあなたの事がずっとずっと大好きだよ。』
〜〜〜〜〜END〜〜〜〜〜〜
初めて書いた小説で文章が上手くまとまっていないと思います…。今後のために感想やアドバイスを書いていただけると嬉しいです☆