表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その日まで  作者: 美玲
31/43

第31話

考えてもどうしようもないのにあれから先生のことばかり考えてしまった。

そうしていたらあっという間に今日は月曜日だ。浮かない気持ちで学校に来たけれど、先生を避けることは出来ない。朝のホームルーム、授業、そして今。



「藤木さん?考え事…でもしてるの?もしかして、放課後何か用事でもあった?」



「え………。あ、いえ、用事はないです。ただ、気になってることが。っ、あ、いや…なんでも…ないです。」



「?…そう?なんか今日いつもと違って落ち着きないような気がしたからさ。上の空っていうか。」




先生の言うとおり、あの光景が頭から離れない。

先生とあの人の関係も。


わかっている、わかっているのだけれども、ほんの少しの可能性を信じたい。

………でも、やっぱりそんなことなんてない。


その二つの感情がぶつかって、ずっと考えてしまうのだ。


聞けばいい。

聞けばすぐわかることだ。


でも、事実を聞くことが怖くて、前に踏み出せない私がいる。


今の私は無限ループだ。



「そうですか?あんまり昨日寝てないからぼ~っとしてるのかもしれません。あ、そういえば昨日のテレビ見ましたか?」



「あ~見たよ。どれ?もしかして、10時からのやつ?あれは面白かったな、オカマと毒舌男の言いあいがすごくて、笑ったわ~。」



「それです!私もお腹が痛くなるほど笑いましたよー!!それで、あそこで」



本当に聞きたいことを聞けない私は弱虫だ。臆病者の。



でもそれでいいの?私は何がしたいの?

私がしたいことって…。



私が望むのは。



―――真実を知ることじゃないの?






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ