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大丈夫って言われたいだけ、でもいいでしょ  作者: 佐和多 奏


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日記

大丈夫って言われたいだけ

あー、やっと全員帰った。

私が中学教師になってから5年経つけど本当疲れる。

夕暮れ差し込む3-Aの教室の先生机でぼーっとする。

 スマホを取り出すと、友達から連絡が来ている。

「今日こんなことがあってさあ……」

 私はメンタルが強いって言われることが多くて、よくこんな相談を受けたりする。でも、いっつも思うんだよ。「結局、大丈夫だよって言われたいだけなんでしょ」って。

 なんかなあ、自分で自分のこと認めてあげればいいのに、私にいちいち連絡してきて、病んでる感、私可哀想感出す感じ出して私が大丈夫っていうだけになってるし、しかも結構長文だけど読んでる感じ普通に大丈夫なことだし……。

 あーいいや、あとで返そ。


 目の前には高く積まれたクラスメイト全員の日記がある。

 一つ一つ、今からチェックしてコメントを入れていく。あー! 発狂しそう。


 最初に提出してくれた裕翔くんの日記から読みますか。

 えーっと? 「3年生になって初めての塾の模試が帰ってきました。結果はあんまり良くなく、志望校まで遠い気がして、不安です。しかも、健太に『お前なんかに東高が受かるわけない』なんて言われてしまって。でも、それを聞いていた智史に相談したら、『まあ大丈夫っしょ』って言ってくれて。しかも、部活でも……」


♢♢♢


俺は最近中3に上がって受験生になった。

別に自覚とか、意識とかは全然いつもとは変わっていない気がする。

ただ、通っている塾のメンツ、結構みんなしっかり勉強してる感じする。別に俺が通っている塾はそんなにレベルが高いとこではなくて、別に入塾テストなんてなしで入れる簡単なところではあるんだけど。

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