『山鳥の串のプレスマン』
あるところに、年老いた漁師がいました。二日か三日に一度、漁に出て、その日のうちに帰り、おばあさんと一緒に食べるのでした。その日のものは刺身、二日目は煮魚、三日目は、二日目に焼いておいた焼き魚を食べる、そんな生活でした。
ある日、いつもより多くの魚がとれたので、あちこちに配って、自分で食べる分を残して、おばあさんの待つ家に帰ろうとしたのですが、途中で月が雲に隠れてしまい、真っ暗になって動けなくなってしまいました。すると、どこかから、おじいさん、おじいさん、と呼ぶ声がします。月が出るまで休んでお出でなさい、と言うので、近寄ってみると、若い娘さんでした。漁師は、年老いてはいましたが、若い娘さんは嫌いではないほうでしたので、呼ばれることにしました。勧められるままに山鳥を串に刺して焼いたものを食べようとしたそのとき、おじいさん、おじいさん、と呼ぶ声がします。
急に月が出て、あたりが明るくなりました。若い娘さんはどこかに消え、提灯を持ったおばあさんが立っていました。おばあさんが言うには、帰りが遅いので迎えに来たところ、おじいさんが一人で楽しそうに笑っていたので、これは狸に化かされているのだなと思って声をかけた、ということでした。漁師は、詳しい話をすることは避けましたが、おばあさんのおかげで化かされなかったことはどうやら疑いがなく、山鳥の串だと思っていたプレスマンだけが、漁師の手に残されていたのでした。
教訓:おばあさんのおかげで、プレスマンが手に入ったと考えられる。




