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第23話 弔来村助け②

「若く筋もいいがなぁ、ちぇっとあまいのぉ。」


「あまい?まあまあ強く殴りましたけど。」


 おばあさんはため息をつきながら崇城に歩み寄る。


「お主のぉ、あそこは殺しきらなければなぁ。お主のあの力なら胴体を粉砕するなど他愛もないじゃろ。」


「殺す程でもないと思って・・・。」


「あまいあますぎる!この村に手を出してきた時点で万死だということをしりなさい。」


「お主、最近来たばかりじゃから分からぬのも仕方がないがねぇ。」


 おばあさんは去り際に崇城のおデコにデコピンしながら言う。


「理解し順応しなさい、できなければ死ぬか”愚者”に助けてもらうがいいわ。」


・・・


(この世界はそんなにも過酷なのか・・・。)


「ふぉっふぉっふぉ、ババァにお説教でもかまされたか!若造よ。」


 崇城の背後に立っているのは呪い文おじさんより少し老けた様子の老人。


「あなたは?」


「ワシの名は、龍村(たつむら)堅十郎(けんじゅうろう)。この村の村長・・・という位置づけじゃ。」


「村長さんでしたか・・・少し歯切れが悪いですね。」


「少し歩きながら話そうか。」


 ─龍村は歩き出す。崇城も続く。


「この村は、裏の世に迷い込み、家を無くし、家族を無くした者達の安息の地として作られた。」


「安息の地・・・。」


「名の由来は、辿り着けず死んだ者、村を立てている最中に死んだ者や襲撃で死んだ者、その全てを弔う為に名付けられた。」


「この世は決して平和ではない、お主も見たじゃろ。」


「変態に狂信者・・・。」


「能力は人を変える、ワシの様な老人では護れる場所は限られる。」


「この村は少しでも弱き人を守れる場所としてなければならない。」


「ワシは村長としての力はない・・・あるのは皆の前に立ち見据えるのみ。」


 龍村は様々な店に指を指す。


「あれは昔からある駄菓子屋じゃ、子供から人気を博している、昔より色とりどりじゃ。」


 ─反対側にも指を指す。


「あれは病院じゃ、見た目は民家じゃが。設備は充実しておる。」


 ─正面を指す。


「そしてあれはこの村に一箇所しかない宿屋じゃ。」


 そこには一度見た事のあるパチ屋が見える。


「あぁ!初見だと宿屋には見えなかったなぁ。」


「あの光では夜も寝れんよ。」


(元気にしてるかな女将さん。)


「おぉ丁度よくベンチがあるぞ、少し座るか。」


 龍村は重い腰を下ろし、目を閉じる。まるで何かを思い出してるよう。少し経つと言葉を投げかけてくる。


「表の世は今はどうなっているんじゃ?」


「おじいさんが居た頃とか分からないからなんともいえなきけど。色々便利になりましたよ。」


「平和か?」


「まぁ、平和ですね。」


「美味いもんはあるか?」


「色々ありますけど・・・やっぱりピザとかハンバーグとかですかね!」


「そうかそうか・・・豊かそうで良かった良かった・・・。」


「帰れるといいなぁ、家族が心配してるはずじゃ。」


 おじいさんは重い腰を上げる。


「おじいさんは帰らないんですか?」


「もう何年も経つ・・・帰れたとして家も無ければ、時間もないじゃろう。」


「若いうちは時間を無駄にするんじゃないぞ。」


「色々教えて頂きありがとうございました!」


「ふぉっふぉっふぉ!この程度のことは教えたに含まれんよ!きっとこれから知らしめられる事になる。」


 龍村は去る、崇城もまた前を見据える立ち上がる。


「俺も自分でできる事をする。知ることも強くなること!全部な。」



To Be Continued

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