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第19話 道と賊

 ─間谷前


「道の跡を辿っていけば、村に着くんだったな。」


 道の跡は草が剥げ、土が硬くなっている。獣道の様な道は、時折迷いを生む程心もとない。


「ここら辺は木が生えてて良いな。あそこは、パイプだらけで落ち着かないし。」


 間谷の木は特殊な匂いを放つ間谷でしか生息できない木。匂いは爽やかなでとこか落ち着くようであり、この木を使った木造建築は人気度が高い。


(入り組んではないけど、少し殺風景だな、木もそこまで高くないし。)


「魔獣とか出そうだな。」


ザッザッ・・・


 草木生い茂る丘を歩く崇城は前方から草をかき分ける微かな音に反応する。


(魔獣か?いやこの雰囲気は人か。村の人?違うな殺意みたいなのを感じる。)


「誰だ!」


・・・


 静寂が風を凪ぐ、崇城は前方方向に注意を向ける。


「フッフッフ!知ってか知らずか、俺たちのナワバリに一人で入ってくる奴がいるとはな。」


「兄さん、さっさとヤっちゃおうよ。」


「オデ、カエりたい。」


(三人組・・・賊的な感じかな?)


 賊と思われる三人組は徐々にこちらに近ずいて来る。


(布は流石に残しておきたいな、戦闘は避けれない。それに野蛮な奴らにはお灸を据えなきゃな。)


「姿を見せたらどうだ?」


 その問いかけに反応するように三人組が勢いよく姿を晒す。


「出たな!名を名乗りな。」


 そう言うと勇ましそうな男が先に名を名乗り、それに続くように他も名乗りはじめた。


「俺の名はチイ!リーダー兼長男だ!」


「そして僕の名前はイニ!!参謀兼次男だ!!」


「オデのナマエはンサ、サンナンだ。」


 チイはタンクトップに短パンのスポーツ選手のような体躯をしている。


 イニはあまり筋肉質ではないが他二人と違ってパーカーと眼鏡を掛けている。


 ンサは凄まじい体躯が目立ち身長212cm、体重171kgの筋肉だるま。あまり頭が良さそうには見えない。


「「三人揃って、間谷の大盗賊。絶望三兄弟だ!」」

「ンダ。」


 突如現れた盗賊三人組はかっこいい名乗りを披露し。崇城はその気迫に圧倒されてしまう。


「す、凄ェ!イカし過ぎだろ。」


「良いねぇ!気にったぜ。有り金全部置いていきば命は見逃してやるぜ。」


「兄さん、甘すぎるよ!ここはしっかりヤラなきゃ。」


「ここはカイギでキめよ。」


 三人が会議をしている間に崇城は道を塞ぐ三人を飛び越しそそくさと逃げるようとする。


「よし決めたぜ!やっぱりお前はここでヤッちまうぜ!」


・・・


「イないよ、ニイちゃん。」


「やられた!探せ!!」


 崇城は姿を消す、それは三人が油断する瞬間を狙い打つため。


強増力(パワーインパクト)・踵落とし!」


 ─奇襲、狙いは長男チイ。


「ニイちゃん、危ない。」


「何ィ!上にいやがったのか。」


 奇しくも奇襲はンサに阻まれるものの、直ぐさま体勢を整える。


 (硬いなデカイ三男、アイツは最後だ。)


「ラクには行かないか。来いよ!おバカ三兄弟!」


 死角から飛び込んで来るはイニ。


「先手必勝ですよ!ソラソラァ!」


「レイピア?!さっきまで持ってなかったくないか?」


「ヤァ!これが僕の能力、『指貫(ユビサシ)』。指を自由に取り外し剣に変化させれるのさ!。」


「素早い攻撃。でも!視える。」


 一瞬の攻防、崇城はこの短時間でイニの実力を把握、最善手で対応する。


「ちょい強化(パワーインパクト)・・・回し蹴り!!」


ハ゛ッ

 流れるようにもしくは縫うように攻撃を避けながら、放たれる蹴りからは想像できない重々しい音と共にイニを蹴り飛ばし、意識を刈り取る。


(あの戦い以降攻撃が見切れるようになった気がする。)


「ンサ!イニを受け止めろ。俺が奴をヤるぜ!」


 続いてチイが意気揚々と走り込む。


「冥土の土産に教えてやるぜ!」


「俺の能力は『偽物武術(ニセモノブギ)』!一度見た戦いの技を70%の完成度で自分のモノとする能力だ!」


 そう言い放つと、様々な構えを取りながら接近し攻撃を仕掛ける。


「なるほどね、そう来るならこうだ!」


ブッガ!シューン


 崇城は地面をくり抜きチイに投げ飛ばす。


強増力(パワーインパクト)!ちゃぶ台返しだ。」


「なんて範囲!受け流すことがぁぁぁ!」


ドン


 投げられた地面の下敷きになる、チイ戦闘不可。


「ニイちゃん!くそぉ。イニニイちゃんもオきたい・・・。」


「まだやるか?」


 飄々とした崇城にンサは無謀にも見える突進を仕掛ける。


「オデのノウリョクは『圧倒殺(アットウサツ)』!!オデがコロばせたヒトはシぬ!!」


 ンサは凄まじい勢いで突進する。崇城はそれを見て跳躍。


「流石にチート能力過ぎじゃないか?!」


「まてぇぇぇ!オォラァァァ!。」


ドゴ!


 崇城は跳躍後に近くの木の上に逃げる、ンサは勢い余って前方にたまたまあった岩に頭からぶつかり気絶。


「痛そう・・・流石にアホすぎたな。」


 崇城は無事に三人の盗賊を片付けた。


「放置するのもいけないよなぁ・・・、あ!良いことを閃いた!」



 数時間後チイ、イニ、ンサの三兄弟は仲良く木に吊るされてた状態で目を覚ますのであった。



To Be Continued

能力メモ・参

絶望三兄弟・三男ンサの能力

〈圧倒殺〉アットウサツ

内に秘めた心はとても清らかな男だが、あの兄達の影響か最近は悪い噂しか気ないな・・・。おっと能力の事だったな、圧倒殺、「押し倒した人は死ぬ」と本人は言っていたが、本来は押し倒した対象に自身の体重約十倍程の圧力を掛け圧死させるといった効果を持つ能力だ。

頑強な肉体を持つものには効きずらいからか魔獣相手は苦手らしい。

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