第18話 鳥と気づき
─翌日の朝、拠点前。
「簡単な説明をします。」
「この拠点から南方面へと真っ直ぐ行きパイプの森を出る、そうすると『間谷』というちょっとした谷がある。」
「谷にはある程度、道の名残があるから、そこを辿っていけば、弔来村に着く。案外すぐに着くから時間はかからないよ。」
「なるほど!完全把握。」
「崇城、気をつけろよ。最近変な奴らが出るらしい。」
─千瞳が何かを投げ渡す。
「何これ?布?」
「その布には氣が込められてる。腕に巻けば氣を纏った拳となり、傷に巻けば応急処置になる。」
「サンキュー!」
「いつの間に作ってたの?」
─デバーノが千瞳を見つめる。
「じゃ!行ってきま~す!!」
ビュン
「まずはこの森を抜けないとな。」
パイプの森はとても入り組んでおり、パイプがあちらこちらに張り巡らされている。
「パイプを伝って上に登れば、何か見えるかも。」
─パイプの森の上へと登る。
「うっし!おぉ、絶景とまでは行かないが中々良い景色。」
「上から行った方が良さそうだな。」
パイプを華麗に伝う、強化された足腰は、前の失敗を糧に、つま先に集約させ跳躍する。
「本当にすぐ着きそうだぜ、間谷が気になるなぁ。」
崇城がそう呟いていると、前方から何から凄まじい勢いで飛んでくる飛来物が見える。
「なんだ?!あれは・・・、鳥型魔獣!」
「鷲とそんなに変わらないな。」
「キェェア!!」
崇城は咄嗟に腕に布を巻く。
「氣と能力のコンボ!強増力・スーパーストライク!!」
スラ~
鳥魔獣は風のようにスラリと攻撃を躱す。
「凄いけど、勢いガタ落ちだ!」
崇城は減速した魔獣の尾羽を掴み、一撃を加える。
「落下注意!強増力・叩きつけ!!」
魔獣はその一撃により、パイプの森の中に落ちていくのであった。
「よ~し、あんなのも居るんだな。」
「また来る前に急ぐとするかぁ。」
崇城は足に布を巻つけ、移動する。
─数分後、間谷前到着。
「ここか。谷ってより丘に近いな。」
「これぐらいなら直ぐに・・・。」
崇城はとあることに気づく。
「あれ?まさかこの布・・・、使う度に短くなる?」
氣布、布の繊維に氣を練り込み作られる、様々な用途で活用できる便利な氣由来の道具。注意としては使う度に消費される。
「師匠に似て、大事な事は言わないんだよな・・・。」
To Be Continued




