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第13話 不審者と宿

 ─戦闘から1時間経過・・・骨董品店前


「お疲れ様、よくやった二人とも。僕の力無しでここまでやれたなら上出来だ。」


「流石にあんなこと言われた時は魂が沈んだような感覚になりました。」


 崇城はあの時の不審者の言葉を思い出す。


「崇城が時間を稼いでくれてなかったら間に合わなかった。」


「呪い文のおじさんにも感謝しなきゃな。」


「『呪筆』はおじいさんの感情の強さで、呪いの効力が増したりするからね。」


 不審者が読んだ手紙にはおじいさんの異常なほどの憤怒の感情により生まれた呪いが込められていた。


「子供達は無事でしたか?怪我とかはありましたか?」


「あぁ、確認したけど。皆怪我ひとつ無かったよ。」


 崇城と千瞳は胸を撫で下ろす。


「それにしても、一回の実践戦闘でここまで成長するとはね。」


 崇城を見つめながら言う言葉には、温かみが込められていた。


「師匠、一体どこで見てたんですか?」


「秘密だよ、例えばどんな所にいても僕の目からは逃げられないよ。」


 千瞳が時計を見つめながら、デバーノに問いかける。


「そろそろ戻りますか?それともまだ用事があったり?」


「う~ん、戻りたい気持ちもあるけど。今日は泊まっていこうか。」


「泊まる?」


「近くに僕の知り合いが経営している宿があるんだ。」


「あそこですね。崇城安心しろ、しっかりとした宿だからな。」


「そんな心配してねぇよ、宿か。師匠のあの仮面があればすぐに帰れるじゃないか。」


「わざわざ宿に泊まる必要なくないか?」


「崇城君は分かってないね。君にはもっとこの村のことを知ってもらわなきゃいけない!」


「そうだぞ崇城、この村は色々とお世話になる。」


 そう言い終わると、千瞳は崇城を引っ張り、例の宿へと向かう。


「そういばさ、師匠。あの不審者って何が目的だったんです?花嫁とか言ってたし、誘拐目的で近寄ってたとか。」


「まだよく分からなくてね、本人が目を覚ましたら尋問するよ。」


「謎の不審者、名前変態 玉汚。31歳独身、無職で過去に正義体現協会に罰せられる程の罪を犯している。」


「ヘンテコな名前ですね。」


 そういう崇城の頭を千瞳がこずく。


「彼の目的は誘拐かもしくは闇市関連か・・・。」


「闇市?」


「近いうちに教えるよ。」


 二人の会話が続く中徐々に光が見えてくる。その光はとても強く真夜中にしては少々騒がしい音を立てている。その店はパチンコだった。


「なんで村に、パチンコがあるですか。てか普通に考えてここ村っていうより、街ですよね。」


「いいや村だよ、ここの建物は全て自然に現れたものでね、人口も街というより村だ。それとあれはパチンコではなく宿だよ。」


 崇城は驚く、あんな宿がある訳ないと。


「パチンコ?どう見ても宿だろ。」


 最早驚く以前の問題だと察する。


「さ!入ろうか。」



To Be Continued

変態 玉汚をどうかよろしくお願いします。

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