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グロ耐性無い殺人鬼ちゃん!  作者: らゐをふ


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4/4

ターゲット、4 「サファイア」

「ごめんちょっとトイレ篭ってくる…」

「思い出して吐くくらいならカミングアウトしなくてもよかったのに…」

 驚きより心配が勝ってしまう俺もどうかと思うが。でも妹以外が口にしちゃいけない理由として納得は出来てしまう。一番気になるのは何故「人肉」を食べる様になってしまったのか。少ししか顔を合わせていないが、姉と比べて猟奇殺人鬼たらしめるオーラなんて無かった。アイドルとして支持されるのも頷ける美貌を除けば一般人と何ら変わりは無いのに。そういえばアイドルの料理を専属で作ってるってかなりの出世なのでは。まだ貰えていないが給料に期待してしまっても…。

 ノックの音がした。アイツはノックしてから入るような奴じゃないし誰だろうか。肉を焼いていて手が離せず簡単な返事を返すと現れたのはカラフルな格好をした男だった。

「挨拶が遅れました あの子たちのマネージャーを任されております『お血々(おちち)ちゅっちゅおじさん』です」

 丁寧な挨拶から繰り出すふざけ倒した名前に思わず吹いてしまった。例え本名じゃなくても罰ゲームであってももう少し何とかならなかったのか。ツボに入り咽せてしまい慌てて火を止める。

「名前…どうにかならなかったんですか」

「あんまりかっこいい名前だとモテてしまいますゆえ」

 ははーん、エメも含めて変人しか居ないっぽいな。ルビーも人食の時点で変人ではあるしヤバい奴らの巣窟に迷い込んじまったなぁ。

「おカタい挨拶はここまでにして仲良くヤりましょ?エメちゃんもあなたの事気に入ってるらしいし」

 急にオカマ口調になるのかよどこまで突き抜ける気だ。

「アイツに気に入られてますかね…めちゃ罵倒されるし殴られてますよ」

「あの子なりの愛情表現よ!あんなエメちゃん今まで見たこと無いもの!」

 目を輝かせながら話すおち…縮めて『ちゅおじ』に少し引きながらも事情を聞き出すチャンスだと思い色々質問する事にした。

「アイツ…エメってアイドル出来てたんですか?全然柄じゃ無いでしょう」

 言ってから思う、最初の質問がこれなのなんか違うな。もっと殺人の事とか人食の事とか聞かなきゃならないのにアイツがキラキラと歌って踊っていたのかの興味が勝ってる。俺の道徳も大概だったか。

「あの子妹の為なら何でもするわよ だから『サファイア』が急に出れなくなった時の埋め合わせも材料の調達も迷わずやってるわ」

 アイドルとしてのルビーは一人じゃなくて二人でやっていた事を思い出す。赤い髪のルビーに対して青い髪の「サファイア」が居たんだっけ。

「ルビーサファイア…もしかしてエメって『エメラルド』から付けたんですか?」

「察しが良いわね!暫くは出番無いけど皆の前に出る時はあのツインテールを緑色に染めて『エメラルド』としてやって貰ってるわ!私としては3人でやって欲しいんだけどね…」

 ちゅおじは急にしおらしく下を向きながら続けた。

「あの子の妹愛が凄すぎてそれ以外は餌にしか見えないみたいなの サファイアともあまり仲良く無いのよね…」

「サファイアはごく普通の一般人なんですか?」

「ずっとアイドルを夢見てた健気で可愛い子よ ルビーに憧れてたみたいでワタシからスカウトしたらもう大喜び!素質も悪くないしユニットとして再結成した時は楽しかったわ」

 昔を懐かしみながらいつの間に作っていたのか青色のカクテルに口をつける。

「サファイアはね 熱烈すぎるファンに一度監禁されたのよ」

 話の流れが予想出来ない方向に言ってしまい、思わず衝撃で皿を落とし割ってしまう。大きな音にリアクションを一切くれずちゅおじは話し続ける。

「私とエメで何とか助けたんだけどね エメもその時まではサファイアの事結構信頼しててね 殺人にも慣れてたし監禁してたファンを問答無用で殺っちゃったのよ それもあってかサファイアはショックで記憶が曖昧になっちゃったみたい」

「そんな過去が…」

「今はサファイアもお仕事出来るくらい元気にはなってるんだけどね でもエメからは避ける様になっちゃって」

 そんな事があっても仕事に復帰出来るなんてサファイアって凄い。たかが怒られたくらいで仕事辞めた俺に比べたら眩しすぎるわ。

 その辞めた理由もエメにぶっ殺されたんだ。尊敬もしてしまったし実際救われてしまっている。こんな重苦しそうな理由を抱えている奴等におんぶに抱っこされている現状を自覚したらなんか情けなくなってきたな。

「俺も出来る事なら力添えになりたい その眩しいアイドル達には引けるだろうけど応援に繋がるなら何だってしてやりますよ」

 言い切ってやった。もっと色々考えるべき事はあるのかも知れないが、彼女達に感動したのは事実だしな。

「ありがと そう言ってくれると助かるわ」

 男同士の熱い握手を交わした所に不機嫌な顔で涎を垂らしたエメがやっと戻って来た。

「吐いた後に体を労ってくれる料理ってなんかある…?」

「あらいつも通りに元気ないわねエメちゃん!」

「うわ『ちゅおじ』来てたの」

(エメも「ちゅおじ」呼びなんだ…)

 変なシンパシーを感じながら余っている材料で消化の良さそうな料理を作り始めたのだった。

「お血々ちゅっちゅおじさん」爆誕!

この名前センシティブじゃないよね?大丈夫だよね?

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