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恋は盲目?

ある男の独白。

作者: 皐月奈緒

「すべての女性には優しくあるべき」


父の言葉である。


だが、俺からすれば、甘いと思う。


その言葉通り、甘やかされた母はとても自分勝手でわがままだ。




友人宅に遊びにいったとき、俺は衝撃を受ける。


その友人の母はとても謙虚で奥ゆかしく、男性の後につくような女性だった。


うちの母とは正反対。


これぞ理想の女性、大和撫子とはこうあるべきだと思った。




そして幾年月、いろんな女性に言い寄られ、付き合ってきたが、理想には程遠い。


自慢じゃないが顔はいいほうなので、相手には困らなかった。


人当たりもいいので、女性受けは良いらしい。




しかし、どんな女性も付き合い始めると


「こんな人だと思わなかった」


「サイテーな男」


と言って離れていく。




なぜだ。


俺は大和撫子を求めているだけなのに。


おまけに、ほかの女友達と遊んでいると「浮気だ」などと騒いでくる。


心の狭い奴らばかりだ。


パートナーが好かれているのだから自慢することだろうに。




本当に不思議でならない。


服装や行動について口出ししたら不機嫌になるし、世の中の女性は謎だらけだ。







バイト先の先輩であるあの子。


俺に好意を持っているのはすぐに分かった。


しかし、ほかの子たちのようにアプローチも何もない。


ひっそりと、常に一歩下がったところから支えてくれる。




「もしやこの子なら」




そう思い、こちらから付き合ってくれと言った。





結果。





アタリなんだかハズレなんだか。


控え目なのは評価できるが、自分というものがないからか面白くない。


もっとオシャレしてほしいというが、


「自分にはこのくらいでちょうどいい」


と苦笑い。


やれやれ、これでは俺に釣り合わない。





そして俺は、彼女に出会った。




あの子の親友といったかな。


気丈で美しく、あの子を見る目はとてもやさしい。





彼女に、「付き合ってくれ」といった。


もちろん彼女は、断ったさ。


俺があの子の彼氏だと知っているから。


そりゃあもうすごい剣幕で「あの子はどうするのよ?!」と詰め寄った。


だが、俺は引き下がらない。


というか、複数付き合ってもいいじゃないか。


遊びなんだから。





あの子のことは好きだ。


かわいいと思う。


しかし、何分おとなしすぎてつまらない。


俺とも釣り合わない。





が、彼女は違う。


もしかしたら、理想の女性に出会えたのかもしれない。




ある時、彼女がOKしてくれたのでデートに行った。


きっとオシャレをしてきてくれる。


どんなかわいらしい恰好で来るのだろう。


普段のきっちりした姿とは違う顔を見せてくれるのだろう。




そして待ち合わせにやってきた彼女は、まるで男のような格好だった。


なぜ?


ガラガラと音を立てて崩れてゆく俺の理想。




思わず彼女に


「これじゃ男とデートしてるみたいだ。スカートにしてくれ」


といった。




一瞬むっとした表情をしたのが気に食わないが、


すぐに「ごめんなさい」と言ってくれたので良しとしよう。




ほかの子と遊んでいたら注意をされたので、にやりと笑って


「もてる男はつらいよなぁ。断っても向こうから寄ってくるんだよ」


といったら、苦笑いをしながら「大変ね」と言ってねぎらってくれた。





もしや彼女こそ理想の女性では?


これからも、あの子と3人で仲良くやっていけたらと思う。

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