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断章1 とある日の思い出
少女は祈った。
人は知らないものを欲することはできない。
そして知ってしまえば求めずにはいられない。
故に温かい食事も、雨風に晒されない寝床も、友も、愛も、何も知らなければ良かったと。
真冬の酷寒に噛みつかれながら、もう数ヶ月は洗われていないワンピースを着たまま、少し昔の懐かしい習慣を思い出して。
少女はただ、祈っていた。
眼前の、無数に切り刻まれたまだ温かい"それ"が誰だったかなどは、少女にはもうどうでもよいことであった。
少女は祈った。
人は知らないものを欲することはできない。
そして知ってしまえば求めずにはいられない。
故に温かい食事も、雨風に晒されない寝床も、友も、愛も、何も知らなければ良かったと。
真冬の酷寒に噛みつかれながら、もう数ヶ月は洗われていないワンピースを着たまま、少し昔の懐かしい習慣を思い出して。
少女はただ、祈っていた。
眼前の、無数に切り刻まれたまだ温かい"それ"が誰だったかなどは、少女にはもうどうでもよいことであった。