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第9話 レッドスライムとの激闘

慎重に行動しないとなと思っていると…

なんと、モヤが勝手に攻撃を始める!


ちょっとー!

大変なことになった。俺の思考が混乱している間にどんどん状況が変化する。


モヤは今までの戦闘で自身をつけたこともあり全速力でタックルをする。


バチーン!

しかし、レッドスライムの弾力のある体に弾かれてしまう。

少し驚くモヤ。

しかし、素早く立て直し先ほどより距離を取る。


レッドスライムもモヤの奇襲に驚かされてはいるようだが、ほとんどダメージはない。

レッドスライムはモヤの方向を向く。

俺ではなくモヤの方を敵だと判断したみたいだ。

 

少しの間にらみ合い…


シュっ

2回目も先に動いたのはモヤだ!


狙いを済まし、先程と同じように全力でタックルを仕掛ける。


シューという風切り音をかすかにさせながらレッドスライムに肉薄する。

当たった!と思う寸前でレッドスライムはころんっと回転する。

なんと、最低限の動きでタックルを避けたのだった。


ドッシャーと地面にめり込むモヤ。

生えている草をえぐる。

モヤは一瞬隙ができる。

そしてそのタイミングを逃さずレッドスライムが飛び跳ねてタックルをする。


ダーン!

モヤが弾かれる。なんとか自分のもやもやを使い視界を遮り直撃はまぬがれたようだ。

しかし、地面に激突したことと合わさりダメージを負う。


まずい、レッドスライムはかなり戦い慣れている。しかもパワーは10くらいありそうだ。

早めにきりをつけないと消耗戦は不利だ。

ここは切り札を使うしかないな。


それは、この2日でモヤと編み出したものだ。


「モヤ!トルネードアタックだ!」

そうモヤに命令する。


するとモヤは大きくなるを使う。そして距離をとる。

これは、先程のタックルの改良したものだ。


まず、大きくなりパワーを上げる。

そして、相手に向かって行く時、自分のモヤモヤを円錐状にして空気抵抗を少なくしてスピードを上げる。

単純だが今のモヤには必殺技だ。


「いけー!」


形を変えてレッドスライムにどんどん近づいていく。

過去最高の速さだ。

これはいける!

ちなみに後ろのもやもやで方向の微調整ができるのでそうそう外れない。

初めからしろよと思うかもしれないが、かなりの集中力と当たった自分の反動もありで隙が大きいのでむやみには使えない。


シュルルルルー


ズパーン


という音ともにモヤがレッドスライムに突き刺さる。


土埃が舞い、どうなったか分からない。



「モヤ!やったか?」


するとボロボロになったモヤが起き上がる。

少しふらふらしている。なんとか無事だが、限界は近い。


しかし、レッドモンスターはどうなったんだ?

見当たらない。モヤの攻撃で消し飛んだんだろうか?

予想では一撃では倒せなさそうだったので勢いよく弾かれると思っていたのだが…


嫌な予感がする。


モヤがふらふらと近づいてくる。


まずい!


俺はモヤの方に駆け出す。


横目に見るとこちらもボロボロにはなっていたがまだやられてはいないレッドスライムがいた。

体の右側が思いっきり凹んでいるのを見ると当たる直前で体を凹ませて衝撃を緩和したのだろう。

そしてそいつは先程より体が赤くなっていた。

ただ赤くなっているのではなく少し光っている。

何かスキルを使おうとしている!!


「モヤ!避けろぉー」


レッドスライムは地面にめり込むほど縮まると体のバネを使いロケットスタートのようにモヤに向かって弾け飛んでくる!


俺は武器で迎撃しようとするが届かないと判断する。

どうすれば…


ドガーン。


「…」


モヤが驚きの顔をしている。

よかったな無事だ。


どうすればと考える前にとっさに体が動いていた。

こんぼうを放りだし、空いた右手でモヤを抱きしめる。

そして、左手の盾をレッドスライムの方向に向けて衝撃に備えていた。


ちょうどレッドスライムは盾に激突してくれた。

とてつもない衝撃でモヤを抱えたまま俺はふっとんだ。

盾はなんと、くだけ散った。


ゴロゴロと転がりながらあたりに気を配るがレッドスライムの気配がない。

レッドスライムも渾身の一撃だったようだ。

最後の自分の攻撃の衝撃で限界を迎えたみたいだ。


すげー体が痛い。


疲労困ぱいした俺たちは10分ほど体を仰向けにして地面に寝転んだままだった。


「モヤ、無事でよかった」

そう言って顔だけを動かして横にいるモヤを見る。

モヤは先程の驚きの表情とは打って変わってプンプン怒っていた。

おまえも動けないくせに。


じっと睨まれる。

なぜかばったのかと言いたいのだろう。


「あのままモヤが攻撃を受けるとモヤがやられてしまうと思ったんだ。

 ただの予測なんかじゃなくてはっきりとイメージが頭にうかんでさ」


そういうことを言ってるのでないって顔をしている。


「モンスターなのに、弱いのになぜかばうかって?

 モンスターをただの壁みたいに思ってたり、弱いモンスターはお金で買えるからと言ってる人もいるけど俺は違う。

 はじめての待ちに待ったパートナーだしまだ1週間も過ごしてないけど俺にとってはかけがえのない存在なんだ」


言ってて少し恥ずかしくなってきた。

でも、なんだかすっきりした。


横を見ると、

モヤはなんともいえない顔をしている。


なにはともあれ2人とも無事でよかった。


戦闘シーンをがっつり描いてみました。

思ったより長くなっちゃいました。

モヤの頑張りが伝われば嬉しいです。

是非評価よろしくお願いします!

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