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希望の呼び声  作者: 冬を前にし朽ち果てる
序章 魂の行方
1/41

知らない場所

 ――ここはどこだろう

 目が覚めると知らない場所にいた。

 周りを見渡してみる自然の光は届いてないことに気づく。


 唯一俺を照らしてくれているのは消火栓についている表示灯のような丸いランプ。それが緋色や浅緑に色を変えつつ点滅している。


「俺はなんでこんなところに?」

 頭を必死に働かせようとはするのだけれど寝起きということもあり上手く上手く働かない。

 俺はこのランプの点滅する薄暗い空間でしばらくの間、何もできず呆然と立ち尽くすこととなった。







「さて、これからどうしようか」


 誰もいない、何もない空間での独り言はよく響いてくれる。

 目は完全に冷め思考が回復してくると、今の現状が不気味で奇妙だと感じ始めた。

 それによって、恐怖心が心の奥底からゆっくりとだが確実に滲み出てくるのを感じる。


「……とにかく今は動こう」


 ひとまずは恐怖に心が支配され動けなくなる前に体を動かすことにした。

 改めて周りを見渡すとこの部屋は見たこともない装置、あるいは機械で埋め尽くされている。

 どうやら機械は起動していないようであたりには静寂が流れている、それがあまりにも無機質で不気味に思えた。


「ん?」


 そんな機械を眺めていると奥に存在感を放つ大きな扉を発見した。

 近付いて正面に立つ……灰色で無駄がないシンプルなデザインは不思議な威圧感があり思わず身構えてしまう。


「一人で行けるか?」


 あたりに他の出入り口はないここが開かなければ俺はずっとここで過ごさないといけなくなる。


「やるしかないか」


 意を決して扉に両腕を添える、手の感触でこの扉はそこまで重くないと確信する。


 ギィ……ギギィ…………


 灰色の扉は最初こそ重かったが、勢いがついた今ではそこまで重さは感じることはなかった。


「なんだ? 何もないじゃないか」


 開いた先には長い通路、俺がいた部屋と同じように機械がびっしりと並んでおり一つ一つが神経に触る不愉快な音を発していた。


「行き止まりよりはましか」


 なるべく前向きに考えるようにし、俺は頭上からくる微光を頼りに通路を進んでいった







「…………」


 結論から言うと通路の先には広い部屋があるだけでこれといった物はなかった。あえて特徴を挙げるとするのなら中央に台座みたいな大きい出っ張りがあることだろう。


「ふぅ、別の道を探すか」


 ――少なくともここには外への出入り口はない

 そう思い来た道を戻ろうと振り返る……瞬間だった


『待ってた』


「!!」


 背中から声が聞こえたはっきりと先ほどは何もいなかった場所から

「なっ!!」


 俺は慌てて台座の方を振り返る、そこには――

 赤い瞳の少女が立っていた、それは思わず崇拝してしまいそうな不思議な雰囲気を纏っている


「あっ………あ」


 あまりの衝撃あまりの驚嘆に、筋肉が強張ってしまい体を上手く動かせないでいた


「私は希望」


 そんな俺を気に止めることもなく彼女は話し始めた

 彼女の声は異彩を放っており、聞いているだけで気分が良くなる、安心できるそんな声だった


「あなたを、目覚めさせたのは……私」


 この子はなにを言っているのだろうか


「お願い……この世界を救って……」


 彼女はそう呟いた


「おいおいなに言ってんだ? そもそもここはどこ――]


 そう言おうとした瞬間、彼女の体に異変が起こった


「もう……時間がない」


 彼女の体が透け始めたのだ、声もどんどん小さくなっていく


「おい! 大丈夫か!?」


 慌てて彼女に声をかける



「手を……私の手をとって……」


 今にも消えてしまいそうな体、まるで全力を出し切りそこに残った残り火のよう

 それでも、彼女は俺を見つめている。そのシグナルレッドのように鮮やかな瞳は何か気高く至純な覚悟を感じさせられた


「やるしかないか」


 彼女の手を取ってしまったら、平凡だった俺の運命は大きく変わってしまう……そんな気がする


「……ありがとう……大丈夫あなたならきっと………」


 俺は彼女を手を掴んだ、彼女は頷き笑った


「おいおい! 手を掴んだだけだぞ? これが一体どうなるって――」


 その時だった胸の奥が何かで満たされていくのを感じる。


「能力は……私の意思は君に託した……あとは……頼んだよ」


 あたりから光があふれ出した、それはまるで日輪のように全てを包み込みまたたく星影のように美しい


「っ!! どうなってるんだ!!」


 あっという間に迫ってくる美しい光彩に俺は飲み込まれていった


『まずは・・だと出会うことだ……大丈夫……君たちは一つの・・きっと出会えるはず』


 意識を失う直前に聞いた声は穏やかで希望に溢れていた

























あらすじが難しいな、一応終わりまでは妄想済みです。

もしよければ気長に見てやってください

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