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第三章:百年戦争  作者: 赤花野 ピエ露
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第九話:約束破りの大いなる神様は仕事をほっぽり出す為に歴史を偽装したらしい、するらしい。

敵が誰なのか、主人公が誰なのか、関係性、大まかなストーリー説明。

「よう、久しいな」


「久しぶりねあなた」


「うお!そっくりっすね!」


「五月蠅いネズミが居ますわね」


「鼠じゃなくて猫っすよ。人形さん」


「なあ、聞きたいんだが神の顔を憶えているか?」


「哀れな魔王」


「哀れなのはお前だ。 操るのも操られるのも馬鹿だ」


「あなた、ストレスが溜まっているんじゃないの?」


「よそよそしい話し方だな。 色々変ってしまっている」


「ストレスの発散方法を知らないのは馬鹿っすよ。私が手伝ってあげましょう っすよ!ウへへへへッ!!!!!」


「他人に迷惑のかかるストレスの発散方法はごめんだ」






「問題も消せたり隠せたりするのなら問題にはならんがな でござるよ、ってか。フハハハハハッ!!!!!」






「戻って来たのですか 屑が。想定が崩れてしまった……… 」


「流刑に処した魔王か、面倒な者を生んでしまっていたようだ。 よし、消してしまおう。 あ、魔王の存在は消せなかったから流刑に処したの忘れてた」

「白々しい」

「白彦だからな」

「     」

「色々旅して分かったんだが俺って流石だな。 この世界を壊すのに変わりはないけどさ、もっかい最後に見ておこうかと思ってさ」

「エイ!     …うわぁ、嘘 っすよね」


「効くわけない、馬鹿か? 18ってさ、本当に馬鹿で愚かで気取っているよな。 駄作だったから潰したけど」


「お前が」

「自分のせいで世界が、とか思ってたんだろ? 馬鹿だなー、おこがましいよな。 そう思え反省しろ」


「フンッ!」


「おお!成長したな魔王!嬉しいぞ!お前だけは生かしておいてやろう!」

「ネガティピアにそのネズミを子猫を招き入れたのですか、護ったのですね」

「腐った花園に価値など無い」

「俺がそう思っているからな」

「私があなたに勝てると思ったのは」






「俺がそう思っているからだ。 暇なんだよ」






「一つ言っておくぞネコミ、誰も大いなる神には勝てない」


「何すかそれ」

「せっかく魔物って概念を創って矛盾無きように整えてやったのにな。 観ていてつまんなかったぞ、参戦する気にならなかったぞ」

「壊すつもりでいたのでしょう、期待しないでくださいよ 屑が」

「私達の花園に別の者を……… 」

「そんなつもりじゃない、すまなかった夏希」

「   …わかりました」


「     」


「フハハハハハ、ぬぬぬ、こいつフリーズしているな。せっかく温かい名前にしてやったのに」

「相変わらず自己中心的な考えですね」

「オーバーヒート っすよ」

「フハハハハハ、お前の事か?」


「ネコミ受け入れろ」


「難しいです っすよ」

「二次元に三次元は存在しない、三次元に四次元は存在しない、表現されているだけだ」

「拙者は文字通り次元の違う存在なのでござるよ」

「アニキャラに身勝手な妄想を押し付ける者、取り締まる者が居ないからと不正を繰り返す者、神に理想を押し付けて放棄していたんっすかね」

「あーそうそう、この戦争の結末は魔王の勝利で解放された大いなる神の魂と共に崩れ行く世界から解放され新世界へ向う。ってのにするからな。魔王、お前は成長したからまたチャンスをくれてやる」

「最悪な気分だ」

「安心しろ、心情や情景の描写はしないから淡々と流すだけだ。記憶も改ざんするしな」

「私達はどうなるんですか っす… です」


     「ん?なんだそれ?」


「え」

「俺や夏希とかは直接生み出された子供、でも、ネコミたちは言わば勝手に湧いた生命体なんだ」

「命、生命体だからって価値が有ると思い込んでいる辺り馬鹿だよな」

「そんな」

「自分の意志で動く人も川の流れで動かされている石も、同じ。情報量が少し違うだけ」

「少し?!私達を何だと!?」

「ん?君たちは俺と同じ概念を多少なり持っているはずだが?」

「虫と魚と人間の関係性だ、受け入れるしかない」

「ははは、戦争に意味を持つことができない、私達の命って何なんっすか」


「そんなものはゴミだな」


「神は存在であり次元だ。 受け入れろネコミ」

「   」

「そういや30の世界の遺物の中にな、えらくフレンドリーな神が多かったんよ。物差しの小さい者達が自己表現をするのは大変だな、まるで児童文学なメルヘン少年の思春期模様のブックカバーだよな」

「狂い歪んだ屑を見る機会の無い平和な世界で生きてんだよ」

「マスクやマフラー、モザイクの先に理想は無いぞ」


「ハッ!     え?」


「グッドモーニング、ずいぶんなおはようだな」

「無駄だという事も忘れたのか」

「な」

「この戦争っていったい何なんっすか?」

「ん?」

「ははは、そうっすよね。意味が無いからこそ意味を見出そうとしていたんっすからね、意味なんて無いって事っすよね」


「当たり前だろ」


「おれが魔王として世界を潰すつもりだった。志半ば、夢を追って死ねるのならば幸せであろう」

「悪夢 っすよ」

「どうしようもない現実の虚無感、なんだか懐かしいわ」

「夢の中で位楽しく生きたい」


「下らないな。 未来と言う希望を込めてやったのに、百年もちんたらしやがって、でござるよ」


「もう終わる、だから、後はこの世界の皆に任せてほしい」


「この世界は俺だ、俺のものであり俺の自由だ。 さっき言ったけど魔王、行くぞ」


「最悪だ」







「俺と一緒に行けるんだ。 幸せであろう」











 世界と記憶が変わろうとも魔王は神への恨みを忘れる事は出来ない。






「すまない皆、俺に殺されてくれ」











魔王→憤怒

夏希→色欲

白彦→怠惰

日輪→嫉妬

黒鉄→強欲

琥猫→傲慢

愚者ピエロ→暴食











 この戦争が始まって百年経ったらしい、私達が生まれる前から続いているこの戦争の意味など私達には分からない。分からないけど、生きる為には戦うしかない。




 レーザー銃の排熱で親指の付け根が軽く焦げて痛い、甘ったるく不快な臭いが私の目を見開かせる。嗅ぎ慣れた臭いと鈍った痛覚、私はコーヒーの香りは好きだ。

「苦い」苦いのは苦手だ。甘いのが好きだ、特に、「蜂蜜が欲しいっすよー」贅沢品だから月に一度小さじ一杯の楽しみだ。

「贅沢言わないの」お姉ちゃんは優しい、ポトン、と私のステンのカップが波の音を、幸せな音を大きくしてくれる。

「いいの?夏希お姉ちゃん、甘やかしすぎじゃない?」そう言う日輪お姉ちゃんも優しい、ミルクを入れてくれた。

「二週間ぶりのコーヒー牛乳っすよ!わーーい っす!お姉ちゃんありがとう!」

「フフフ、表情豊かね、まるでネコ」

「アハハハハッ、琥猫は本当に分かり易いわね」

「えー」


「「「フフフ」」」


 世界は再び繰り返す。

お読みいただきありがとうございます。


身勝手な存在、忘れさられる関係性、受け入れるしかない事実、受け止め方はあなた次第です。


次話もよろしくお願いいたします。

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