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第三章:百年戦争  作者: 赤花野 ピエ露
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第三話:相も変わらずピピピピピ?

もとよりこういうヒロインです、挿絵もあります、苦手な方はお気を付けを。


私の書いているピエロに赤いお鼻が少ないのは何故なのか、赤花野、なのに変ですよね。


 自分の意志で歩いていると思っている者が悦楽に浸っている最中に真実を教えてあげるのは愉しい。

 一ヶ月半熟成させた少女の瞳は温かい、体を熱くする。

「んっんんっあぁぁぁっん/////」

 彼女は今私の中を覗いているのだから、それを想うと胸が熱くなり下半身が締まる。電撃が全身をビクつかせる。

「あぁっ… あはっぁぁあぁぁぁ   んっ   /////」

 脳を生かしたまま殺せるなんて悪魔って最高だ。


     「お喜びいただけたようでナニよりでございます」


 命を対価に呼び出せる悪魔、最高だ。

「夢魔の催眠って本当に最高っすね~」

 私はサキュバスと呼ばれる類の夢魔に抱きつき押し倒し愉しみの場を移した。

「麻酔なんかよりよっぽどいいっすよ」相手が今ナニを見ているのかも読み取ることができるのが最高だ。

「お褒めのお言葉ありがとあっ///わ!ありがとうございます。  わ、私も男には飽きていたのでんっ!良かったですっあぁぁかっはぁぁぁっ/////」

 ○×○×○×、●●●《ピーピーピー》って最高だよね。

「●●●フフフ、アハハハハッ!!!」

「はぁはぁはぁ/// 現世にもあなたの様な方が居るとは聞いていましたが、私達の相性は最高なようですね/// 私の同僚に気の合いそうながあと2~3人ほど居るのですが、ご紹介いたしましょうか?」

「わーいっす! この間の娘は今でもたまに呼ぶっすからね、期待大っすよ/////」

 裸で無邪気に抱き合いはしゃぐ血溜まりのベッドの二人の少女、見た目はでしかないが、見た目が種族を分ける基準であることには変わりないので二人は少女なのだ。

 その二人の少女は狂気に満ちている。いかれている。

「あ、そうだ!っすよあれを


     ~自主規制の割愛〈省略〉~


「あー、愉しかったっすねー///」

「ですね~///」

 <グシャ>

「あー、やっぱりたのしいっすね~/////」

 独り、少女が悪魔の角を手にし擦り付けてよがり頂に達する。


 地に伏した摩天楼は瓦礫に姿を変え、その瓦礫の山の頂に座する少女が何者なのかを物語っていた。






 分からなければ調べればいい、それはあまりにも退化した幼稚過ぎる思考回路である。

 分からなければ考える、これが基本であり人の基礎、知性有ると言える基準だ。

 礎無くして大成無し、嘘空に構える大城は陽炎、他人の真似事。


 例え話、とある地方に発酵した豆のペーストを魚貝類の出汁で溶きそこに芋の団子を入れるお吸い物があったとしよう。

 それを広めるためにどうしたらいいか、調べてそれを実戦する? それは所詮二番煎じの沸かし物に過ぎない。リサーチは必要だが、それはあくまで知識でしかない、だれでも得られる共有資源だ。

 単色統一の街並みにパワーは無い、バベルは多様な欲望に満ちていなければならないのだ。

 火を通していない生地の状態の芋とペースト状の発酵した豆の流動性を利用し、団子一つ辺りに最適な発酵した豆のペースト量に調節し、中が団子生地で外側が発酵した豆のペーストがくるように包み込み売り出すのも策の一つ。発酵した豆の塩分が団子に入り込まぬように粉末状にした出し汁でコーティングをしてな。

 地方ピーアールの目的は地域の活性化であり、各地方の単一化、統一化、効率化、洗練性の強化が主軸ではない。ましてや他地域で利益が出てしまう様な単なるPRでは資金を浪費するだけに過ぎず、PR合戦など雑味メディアのいい食い物でしかないのだ。洗練性の無い雑味に持ち味が潰されてしまっては元も子もなくなってしまうであろう?

 作って売るのが地方産業の要であり役割なのだから、技術進化により手段は変われど生産者であることには変わりなく、それを自覚し認識し励み努力し流れる汗は美しい。その輝きにこそ価値があるのだと思いたい、そうであるべきだと願いたい。


 摩天楼では何も支えられないのだから…




「こちら79800567、魔王を発見いたしました。繰り返します―」




 摩天楼の日陰無き今、少女の身を隠すものは無い。






   *






 緑萌ゆる大地を駆ける一匹の鉄の陸鯨、明日の朝日昇らぬ少女が舵を取り進む。

 先に有るのは新たなる戦火の火種だ。

 摩天楼はよく燃える。






 七大大陸中第三位の広さを誇るゴリライオン大陸中央に位置するここデモアリアナー共和国には数々の拠点が設けられており、様々な情報、技術、資源、物品、文化の発信場所となっている。噂話もその一つだ。


「なあ、聞いたか」神妙な顔をした男が小声で漢に話しかける。

「ああ、聞いたとも」鷹揚に頷く漢はゆっくりとした口調で落ち着いて答えた「おっぱいプルるん系アイドルの夢乃原ちゃんの突然のデキ婚引退報道には俺も驚いたよ」


「全然チゲーヨ!!!何言っちゃってんの???」


「え?!違うの???」

「え?バカなの???」会社での食事後の時間を日々噂話で潰している彼らはここ最近とある噂話を煮詰めていた。「虚無の広がりについてだよ」そもそも芸能ニュースと噂話は別物だ、と呆れる。

「新しく街が一つ消えたってやつだろ、そんな事よりもプルるんとしたおっぱいだ」惜しい人を亡くした、そんな面持ちの同僚にかける言葉を無くした彼はこの後お尻の魅力について熱弁した。


「男って本当に… ハァ… 」両方持ちえぬ寸胴つるぺったんはため息しかこの場に持ち合わせていなかった。


 日常、所詮噂話だとおざなりにされた虚無が牙を剥く。


「うっ!?」

「痛い!!!」

「熱い!!!」


 同僚の顔を見れば赤く炎症を起こしている、喉が焼け付くように痛い、刺すような痛みだ。


 眩しい、


 瞼越しにでさえも超過した光が視界を奪う、毛包が乾燥し成長途中にある体毛でさえも重力に逆らえず抜け落ちて行く、意識が保てない。

 歯が渇いて行く、唇が上がったまま下ろせない、瞼もだ。付け根と言う付け根が痛い、乾燥しひび割れて行くのが分かる。

 思考がおぼつかないが故に気が狂う程の痛みを感じる事も出来ない、苦しい。


 すさまじい勢いで風化して行くかのように瓦礫の山が出来上がる。


「Heフィルム生成定着。O3ドーム縮小固定。放射線濃度固定。熱量維持」


 瓦礫の山に聞き慣れぬ詠唱が囀り響く、破れた鼓膜では聞き取れない声量だ


「炭化木刀、金剛石の輝きにて光を宿さん」


 光に包まれた怪物、生き物住めぬ虚無の正体。夢虚ろの住人、狂気。


「っすっすっす~ フフフ っす~」


 詠唱が終わったからなのか、陽気に瓦礫を蒸発させて歩く発光体。


「居るのは分かってるんっすよ~」

「隠れているつもりなど無いわい!目の前に居るじゃろうて!!!!」

「うわっ!ビックリっすよ!」

「白々しい」抜け落ちた髭の幻影を掻きながら翁は巨木のような腕を…


「はい、ドーン!」焼き切り落とされる。


 ピエロは嗤う。無邪気に嗤う。避ける事など出来ようもないこの戦争を愉しむために嗤う。

「望まぬ生に謳歌無し!我がさがは戦いに有り!!!!!」死期と悟りて墓標に名を残さんとする翁「我、第十が代理―


「ドーン!」


 ジジイの妄言など聞くに堪えない、そんな顔で死肉を破せる。


「あー、●ナニーしたい…   っすねー」


 イライラする、モヤモヤする、そんな時は言わずもがな。

 口に出すのは彼女がピエロだからだ。






「適当過ぎやしませんの?」






 は?






「描かれた顔に合わせるとは、惨めですわね」


「はぁ?」


「ピエロさん、アナタの事ですよ」

「五月蠅い っすよおばさん」

「あらあら、行動同様に心も雑なのですわね」

「はぁ? いきなり出てきて何なんっすか?キモイっすよおばさん」

「粗暴で粗悪、分からない者は馬鹿だとしながらもかまってほしくて場を汚すとは、愚かですわね」

「マジ何なんっすか、何が分かるって言うんっすか?」

「自分の事を分かって欲しかったらちゃんとした言葉と態度でそれを示しなさい、それが人生よ」

「私より弱いくせに、私より長く生きていないくせに、失う事の怖さを真に理解していないくせに」

「あら、アナタの方がおばさんじゃない。わからなかったわ、教えてくれてありがとう」


「濃度上昇」


「本当に愚かね」







<ドサッ>







 そんな事は、分かっている。 っすよ。







   *







 私は時々変な夢を見る。シアタールームの観覧席に座っている夢だ。


「また戦争もの?暗くて嫌よ」

「え?でもお前バトルアクション系好きじゃん」


 上映内容は殺人と日常を捉えたものだ。


「野蛮だな」

「コーヒーのようなほろ苦さが私には丁度良い作品だったと思います」


 口頭評論会、最悪な気分だ。


「自分の感じたことを恥ずかしがらずに口に出すだけでいいのですよ」

「私もたまにはあなたの感想が聞きたいわ」


 うざい、嫌だ。こういうのは嫌いだ。


「あらそう?気が向いたらでいいから、その時は聞かせてくれると嬉しいわ」


 自分が誰なのか悩んだことは無い、私は私だ。自分を出す事が怖いわけでもない。たとえお父さんがもう一度お母さんに会いたくて私を生んだのだとしても私は私だ、私はそれを主張する。

 狂った環境で正常に息をするのはストレスだ、狂う事は正しいはずだ。


 私のやっている事は正しいはずだ。


「人を殺したから彼はその罪を償う為に命を絶ちましたね。 皆さんはそれについてどう感じましたか?」

「罪は生きていないと償う事が出来ない、あれは逃げだ」

「復讐は何も生まない、これは復讐される事を恐れる側の意見だから彼の行動は正義であり自殺する必要は無かったと思います」

「敵や仇を殺しますと憂さは晴れますし安心して眠れますわよね」

「法で裁くべきだ。 個人に価値は無い。 金に価値があるのは国と言う大きな存在が価値を保証しているからだ、一個人を尊重し過ぎる法に正当性も正義も価値も無い。 こんなやり取り自体が無意味だ、専門家に元老院に任せるべきだ」

「極論ね。 まるで遊びが無いわ、疲労で壊れるわよ」


「知性なんていらない」


「それがあなたの意見? 聞かせて頂戴」

「主題からはだいぶんズレているけどいいんじゃない? 聞かせてよあんたの話をさ」


「知性があるからこんなくだらない事を考えるんですよ。 性格は免疫ですよ、こんな複雑でめんどくさい性格の人たちばっかりなのは社会がめんどくさいからなんですよ。 この社会を作っているのは私達ですよ、考えれば考える程に酷く歪んで行くだけですよ。人の社会で息をする犬や猫の行動だって多様になってきているんですから、野性が良いです。多くの生き物は人のように歪んではいないですし美しいです。人はただ歪んでいるだけです、人は生まれながらにして罪を背負って生きているんですよ。歪みは他人にも迷惑をかけるものなんですから」


「あなたのようにね」


「フッ、分かってるっすよそんなことぐらい」


「神をも殺すのでしょう?」


「私は悪役っすよ、狙うなら大金星っす、頂っすよ」


「何で神様は自らの死を選んだと思う?」


「胸に手を当てて自分で考えてくださいっす」


「あら、そうさせてもらうわ」


 つまんない夢を見る、こんな日常を早く終わらせたい。誰か私を殺してくれ、神でも何でもいいっすからさ… 。


挿絵(By みてみん)

お読みいただきありがとうございます。

次話もよろしくお願いいたします。

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