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第三章:百年戦争  作者: 赤花野 ピエ露
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第十三話:バックヤードは語られない。

いつも通りに『何故』をお楽しみください。

作中に登場する時間の流動性理論は私が個人的に言っているだけなので、お気にしたくなければ自らの想いに素直にどうぞです。


人によっては『まさか』の終わり方です。

 いつからだろうか?

 誰かが書いた物語に詳細を求めるようになったのは、

 いつからだろうか?

 誰かの書いた物語に自分の理想の発露を求めるようになったのは、

 いつからだろうか。


 神話は語られるうちに形を変え質を変え名を変える。


 誰かが手を加えることで別物になることだってある。


 ベヒーモスとバハムート、様々だ。

 違いを楽しむ。そこには、無理もあり得ないも存在しない。

 己で考え信じる表す。

 それが新たな神話になる。

 ルーツを同じくする名の違う二つの神を崇める二つの宗教、違いを認め合い尊重し笑顔で分かり合い分かち合い楽しむ。

 その方が良い。


 神は信仰心を糧に生きているわけではないのだから、我々人間如きの想いが神に影響を与えるという考え方がまずおこがましいのだ。

 奇跡が起きた時にこれが俺の実力だと奢らずに神が意をくんでくれたのだと感謝し精進するのが吉である。

 神と言う存在を我々人間が呑み込むこと自体がそもそも無理なのだ。


 まあ、居ればの話だがな。


 子供を親を恋人を友を、彼らの全てを君が呑み込めたとしても何の物差しにもならない。

 おこがましいのだ。




 子も己も同じ人間である。






   *






 赤い義手に光が燈る。

 無数の光だ。

 極微細だが眩い光、熱と厚みのある光、まるで無数の小さき恒星が爆発しているようだ。

 その無数の光が剣の形を成す。


 右の手、赤い義手そのものが剣になったかのようである。


「ただの炎の剣ではないようでござるな」

「ええ、これは爆発の剣であるよ、極微細な高エネルギー高圧縮の爆発を剣の形に集めたものだよ。超高周波であり超高エネルギーであり超高熱の剣だ」

「ニトロハートか、懐かしく思う でござるよ」

「スイガネの動力源なのだがな。 そのニトロハートの爆発エネルギーに指向性を、行動に合わせたエネルギーベクトルを付与するシステムなのだよ」


 くだらない、そんな顔の奇怪な馬が憂鬱に蹄を鳴らす。


「白彦は強いっすよ」力無く気力の無い魔王に寄りかかる黒猫は声を漏らした。「私達はちっぽけなんっすよ」

「進化を止めなければ道は開けると私は思っているぞ」

「その進化の先で拙者を殺せなければ意味が無いでござるよ」

 全てを馬鹿にしている馬は己が実力に胡坐をかく。


「馬の耳に念仏か、ならば、多くは語らないさ」


 極点の天才は語らず説明を口にする。


「私の能力は流動性の与奪。そして私はある理論を立て実証し自らの能力を活かすことにした。私が立て実証した理論の題は『時間の流動性理論』、この世界、この三次元の世界は四次元世界の中に存在し、この三次元世界の存在する四次元世界は流動性を持ち常に動いているというものだよ。三次元に時間は存在しない。四次元内にあることで三次元は時間を得るのだよ。つまり、時間とは次元の動きによる劣化性エネルギーなのだよ。速度を用いてそのエネルギーにより受ける事象を操作する事ができるが、私はこうする」


 四次元世界の流動性が消失した。


 高速移動や時間停止などではない。もっと高次元の、正に四次元の力。

 黒鉄翠は己にのみ流動性を与え白彦を切った、凪を求めた魔王を、不吉で狂った黒猫を、白麗の美しさを持つ少女を、太陽の名を持つ少女を、大いなる神の死によりその証明の為に現れ出たる愚像を、切った。




「これで終わりだ、実にあっけないではないか」






 すべての魂の   を  へと   し   たるは炎の剣を掲げし存在。   を   は夢への帰還。百旗を灯せ。


 己で考え自らの手で終わらせるのだ。それが           物語の終焉だ。

最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。


私ごとでおこがましいのですが、この終わり方がどうしても嫌だという場合は、


地点F【あなたの名前 解釈】 原作:赤花野 ピエ露


でお好きにお書き下さい。

主人公も視点も部や章の構成もお好きにどうぞ、そのためにばらばらにしてありますので… (>_<)

気に入らなければ自らの手でどうぞです!

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