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家康公記  作者: 松田 飛呂
三成と吉継と島津
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三成と吉継と島津

よかったら読んであげてください。


よろしくお願いします。

秀吉に呼び出された三成と吉継は城に向かう途中話していた。

「殿はなぜ我々をよびだしたのだ?」

「俺に期待してくれたんだ」

「そうか、三成は本当に秀吉様が好きなのだな」

「あぁあの人は凄いんだ俺は付いていくと決めたんだ」

「そうか、良かったな」

「そういえば吉継は家康殿に会ったんだろどうだった?」

「飯を一緒に食い自ら茶を淹れてくれた」

「何?凄いな、でもそれでは大物にはなれまい」

「あぁそうだな」

二人は城に付いて中に入った。

そこには官兵衛と秀吉が座って待っていた。

「遅くなり申し訳ございません」と三成が言うので吉継は頭を下げた。

「気にするな二人とも座ってくれ」

と言われ二人は座った。

「今日はな二人に大事な仕事を任せたいと思う」

「ありがたき幸せ、何をすればよろしいでしょうか?」

「あぁ、官兵衛と共に島津を懲らしめて欲しい」

「はい、わかりました」と三成は頭を下げる。

しかし吉継は、

「あの殿、島津を攻める理由がこざいません」と言った。

「それなら問題はない、大友家から救援依頼が来たのだ」

三成は感心しているが、吉継は腑に落ちなかった。

「しかし元々大友家が島津との停戦を破り攻め込みました、島津には非がありません」

「ではお主島津を家臣に出来るか?」

「いえ出来ません」ときっぱりと言った。

秀吉は少し苛ついたが抑えた。

「二人にはこちらの兵ではなく毛利家の者達を使って貰いたい、頼めるか?」

「はい、かしこまりました」と吉継も仕方なく頭を下げた。

二人は部屋を出ると官兵衛が追いかけて来た。

「よかったら三人で話しませんか?」

「えぇ、いいですよ」と三成が返す。

官兵衛の家まで案内され中に入った。

机を囲み三人は九州の地図を広げた。

「まず現状を説明する、西側はほぼ取られたと言っても過言ではない、更に南からと西から攻撃を開始している」

「なるほど、やはり島津家は屈強ですな」と吉継は言うと、

「これは長宗我部殿に出て貰えばいいのではないか?」と三成は簡単に言う。

「そう簡単な話でもなかろう」と吉継は言うが官兵衛は、

「いい考えだ、毛利軍に南下させ長宗我部に東から攻めさせればこれだけの戦場を維持するのは難しい」

「官兵衛殿まで……長宗我部家が動いてくれますか?」

「それは問題ない、長宗我部は動く」

「ではそれで攻めましょう、まず先に毛利家を出発させその次の日に長宗我部家に出航していただこう」

「吉継殿は異論ないか?」と官兵衛が聞く。

「えぇ、ございません」と吉継は頭を下げた。

「ならば吉継殿はすぐ毛利と合流して南下を開始してくれ我々二人は長宗我部家に行く」

吉継は頭を下げるとすぐに出た。

そして毛利家の元まで馬を走らせた。

残された三成に官兵衛は、

「俺と三成殿で長宗我部を動かせたら凄いことだ」と笑顔を向けて言った。

三成は頭を下げるとすぐに立ち上がり、

「さぁ早く行きましょう」と言うと官兵衛を引っ張るように家を出た。

二人は船着場に着くと船に乗り込み四国へと渡る。

四国に着くと馬に乗りひたすら駆ける。

三日という行程でなんとか岡豊城までついた。

中に通されると長宗我部 元親が現れた。

「官兵衛殿ご無沙汰しております、そちらの若いのは?」

「彼は石田 三成と申す者で此度の戦の先鋒大将でございます」

「先鋒大将?なんだそれは?」

「総指揮を取る者だと思ってもらって構いません、私はその補佐を賜りました」

「そうか、三成殿何故島津を攻めなくてはならない?」

「はい、大友家との条約があったにも関わらずそれを反故し、兵を集め攻め込みました、なので大友家の土地を取り戻します」

「そうか……」と元親は言うと黙ってしまった。

三成は不安になってきて腹が痛くなってきたので腹を押さえた。

「大丈夫か?」と元親は気づき声をかける。

「はい、大丈夫です」と三成は答える。

「官兵衛は外してくらるか?」

「なぜ?」

「三成は弱い、だからじっくり話ししてやる」と笑みを浮かべながら言う。

官兵衛は少し考えたが大丈夫だろうと思い退席し、他の部屋に通されそこで待つよう言われた。

「それで三成殿は本当に島津が不意打ちしたと思われているのか?」

「はい、ちゃんと書状も読ませて頂きました、大友家から書状が届いた後島津からも似たような書状が届いたので島津が真似をしたと」

「そうか……まず言おうか島津は決してそんな卑怯な事はしない、それは俺が保証する、更に大友が攻めてきた時義弘は俺と呑んでいた、攻めることなどできん」

三成は戸惑い出し、お腹をギュッと押さえた。

「三成殿が騙されているのか官兵衛も騙されているのかはわからんが俺は島津を助ける」

「それでは困ります、殿は大友家を助けろと申しております」

「秀吉は島津が邪魔なんだ、島津は強いからな戦力を削ぐつもりだ」

三成は困ってしまった。

「三成殿、軍は出す正し攻撃するのは島津ではない、豊臣軍だわかったか?」

「しかし、秀吉様は決してそんな事致しません、信じております」

「わかった」と元親が言うと官兵衛が呼ばれた。

「俺は軍を出す、それでいいのだろう?」

「はい、ありがとうございます」とあっさりと決まった事に驚きながらも頭を下げた。

後で三成に聞いてみようと思いながら。


城を一度出て宿屋に入った。

官兵衛は三成を座らせると酒を持って来させた。

酒が運ばれて来ると三成に注ぎ呑ませる。

「どういう話をしたらあんなに簡単に兵を出してくれたんだ?」と官兵衛は聞いてみた。

「聞かないでください」と言いながら三成は酒を呑む。

官兵衛は三成がなぜ苛立っているのかが理解できなかった。

「ところで今後はどうするのか話し合いにまた行くのか?」

「行かぬ」

「なぜ行かぬ?必要な事ではないか」

「元親殿は島津と戦うつもりなど微塵もない」

「何?どうして引き下がった」

「あの男は言って聞く様な男ではない、それに気になる事を言っていた」

「何を言っていた?」

「島津が先に攻めたんじゃなくて大友家が攻めたと、義弘は元親殿と呑んでいたと」

「何だと?そんなはずは無い」

「えぇそうだと思います、だから腹が立っているのです」

「そうか、まぁ呑み過ぎもあるだろう、寝ろ」と言うと布団に連れて行った。

「まだ呑み足りんです」と三成が言うので酒を追加した。

「俺は出かけるから良い子で待っとけよ」と官兵衛が言うと三成は頷いたので外に出て城に向かった。





読んでいただきありがとうございます。


今回から更新がさらに遅くなるかも知れません。

でもなるべく頑張ります!!

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