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巡り巡って

作者: 冥月 霜華

クルクルと回る

目が回るほど早く

意味なんて知らない


環境は変わった

目が回るほどあっという間


大切な人だったの

零れた涙と言葉は

誰にも拾ってもらえない


さよなら

呟いてまた回る

滑り落ちた涙は消えていった


また会えたね

なんて言えるほど

懐かしい縁は巡ってこない


巡り巡って

回り回って

クルクルクルクル


大切だったの

壊れた建物の前

握りしめられた写真はグチャグチャ


ここにあったのに

呟いた言葉は

誰かに踏まれてグチャグチャ


巡り巡って

回り回って


あなたはダレ?


目が回るほど早い変化は

あなたを遠くにやってしまった


手に入れたのは誰かの便利

手放したのは私達の日常


切り売りしたくなかった大切な物

どんなにお金を積まれてもはした金だって言えたのに

沢山の声が足が


踏みつけて壊していった


人波に忘れられたソレ

必要ないって壊されたソレ

私帯の日常を奪ってまで作られたソレ


巡り巡って

回り回って


何もない更地


大切だったのに


頬を滑り落ちた涙

クルクル回って

馬鹿なフリして


懐かしそうに

愛しそうに

大切そうに


グシャグシャの写真を抱きしめて

微笑わらうあなたが愛しくて


あなたはダレ?

なんて言われても

私はあなたのもとに行くのです


目が回るほどの環境変化

ついて行けないなんて

言えないから


何もかも忘れちゃったあなたに伝えるため

今日もクルクル回るのです


巡り巡って

満足するくらい回り続けたら


あなたのこと

さんづけなんてしないで


一緒にいた時のように呼べるかもしれないから

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