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病院と吉田さん

気まぐれ更新なので…基本遅いです。




「なぁ、どう話す?」


「そうね…うーん」



リビングにて、真樹に女の子になったワケをどう話すか…

俺と優美、真理子さんは考えていた。


突然

「あ、そうだ!」

真理子さんはそう言って手をたたいた…


何かひらめいたみたいだ。


「真美に話したみたいにすればいいのよ!」


えっ真美ちゃんに?

「真美ちゃん知ってるんだ…」


「うーん…あんまり理解してないと思うケドね」


「じゃあ、俺が同じように説明するからさ…どんな風に言ったか教えてよ」


そう言って俺は優美にどんな風に話したかを聞いた…


「…なぁ、俺でも理解できないトコがあるんだケドさ…」

(絶対、

真美ちゃん理解出来てないよな…)


「…やっぱり?」


「とりあえず話してみた方がいいんじゃんない?」


俺と優美は真理子さんにそう言われて、

真樹の部屋に行く。



「お兄ちゃん!

遺伝ってなぁに?」

扉を開けて、真樹に言われた一言だった…

「えっ…遺伝?」


「うん、ボクが女の子になったのと

関係あるって真美ちゃんが…」


…この二人は、何を話てしたんだ?

…まだ園児だよな…


「ちょ…真美!?

何を話したのよ…」

「えっと…

お姉ちゃんが話してくれたことだよ?」


「よく説明出来たわね…」


「ああ…そうだな…」


「お兄ちゃん?」


おっと、忘れてた…

「えっと、遺伝ってのは、要するに…うーん…」

簡単に説明するのは難しいな…


「私と真美かな?」


えっ優美?


「私が説明するね」


…優美は真樹に分かりやすく説明をしてくれた…


まぁ要するに、

似てるところがあるよね

って話だった。


「だから、薫さんが女の子になったみたいに、真樹ちゃんも女の子になったんだよ。」


「そっかぁ〜。

でも、お兄ちゃんは男の子だよね?」


うっ…


「えっ…と。

そ、それは…

…俺は父さん似だからかな?」


「ふーん〜そっかぁ」


…危なかった…

バレるとこだった。


「ねぇ尚樹?

病院行かなくていいの?」

あ、忘れてた…。


「お兄ちゃん、ボク注射されるの?」


「うーん…

(されるのかな?)

とりあえず病院に行こう。」



「大丈夫だよ。

私も行くからね?」


真美ちゃん優しいな…


「うん…」


真樹は渋々だが、

病院に行くことになった。


真理子さんに送ってもらって、

俺と真樹は優美と真美ちゃん達と病院へ。


混んでいるので、しばらく掛かりそうだ…

「お姉ちゃん、混んでるね…」


「そうね。

しばらくかかるかな?」


「お姉ちゃん、真美のど乾いた」


「そっか…じゃあ…」

そう言って、俺は真美ちゃんに二百円を渡した。


「お兄ちゃん、ありがとー!」

そう言うと真美ちゃんはすぐに自販機へと走っていった…。


「尚樹…いいの?」


「いいって、こんぐらい。

真美ちゃんついてきてくれたし、

真樹のコトもあるし

…あれっ?」


…真樹の目の前に見覚えのある初老のおじいちゃんが…

「真樹ちゃん…かな?」


「あ、吉田のおじちゃんだ!」


「ねぇ尚樹…

このおじいちゃん誰なの?」



「えっと…

この人は吉田さん。

この病院の先生だよ」



「どうも、吉田です。

真樹ちゃんが来たって連絡があってね。

急いできたんだけど…いやぁ〜

あの頃の薫ちゃんそっくりだねぇ〜」


「…そっくりなの?

ボクってお母さんに…」


「うん、そっくりだよ。

まるであの頃に戻ったみたいにね。


まぁ、薫ちゃんはもっとこう…

男の子の感じが強かったけどね。


さてと…診察するから、3番の部屋に来てね」


そう言うと吉田さんは看護士さんに何かを話した。

すると…

「斎藤真樹ちゃん。

3番室へどうぞ」


…呼ばれた。


「なんだか、待ってる人たちに申し訳ないね…」


「うん、そうだね…」


「お兄ちゃん、どうしたの?」


そこには、

りんごジュースをしっかりと二つ持つ真樹ちゃんが…


「真美ちゃん、今から真樹ちゃんを観てもらうから一緒に来てくれないかな?」


「うん、わかった。

…コレお姉ちゃんのぶんだよ。」


「…ありがとね。

…尚樹と真樹ちゃんの分はどうしたの?」


「あっ!忘れてたぁ!

ごめんね、お兄ちゃん…」


「いいよ。

いつもは二つだもんな。

真美ちゃん優しいな、優美の分もちゃんと買ってきてさ…

(あれ?俺って二百円渡して…

たりないよな?

…何で二つ買ってこれるんだ?)

…真美ちゃん、

お金足りたの?」


「うん、おじいちゃんが出してくれたんだよ。」


「そっか…おじいちゃんかぁ…」

(多分、吉田さんだよな…)



診察室に入ると吉田先生が待っていた。


「来たね。

じゃあ…ってあれっ?」

「あれ?

さっきのおじいちゃんだ!」


やっぱり…


「えーと、この子は誰かな?」


「えっと、この子は…」


「その…私の妹なんです。

ジュースありがとうございます。」


「ああ、そっか。

姉妹なんだね。

…でも真樹ちゃんとどんな関係があるのかな?」


「えっと

…真樹ちゃんと真美は友達で…

私と尚樹は幼なじみです。」


「なるほどね。

いや、

一応きまりで聞くことになってるんだよ。

…しかし…

可愛い女の子に囲まれて幸せだな尚樹クン」


…考えてみればそうだな…真樹も女の子になったし…

…てコトはハーレム状態!?


そんなコトに今さら気づいた俺だった…。


診察室では真樹の体を調べるらしく俺は追い出された…

一人する事もなくイスに座って待つ俺。

「…なんでダメなんだよ。

別にいいじゃん妹なんだしさ…。」


「そんなコト言ったってダメだよ」


「あれっ…優美!

…なんでここに?」


俺の目の前には優美がジュースを持って立っていた…


「…真樹ちゃんに追い出された…

『お兄ちゃんのそばに居てあげて?』って

…あんな可愛い目で言われたら断れないわよ。

本当にお兄ちゃんっ子ね」


そう言いながら俺の隣に座った


「まぁ、俺しか居ないからな…」


「そういえば尚樹。

…真樹ちゃんに隠しごとしてない?」


「…気づいてたんだ…」


「うん、なんとなくね。

でもさっきの尚樹の反応見てたら…

やっぱりそうかな?って思って…」


「さっきって?」


「私が『病院行かなくていいの?』って聞く前よ。

…なんか真樹ちゃんに隠してるなって思ったの」


「そっか…じゃあ話すけどさ…真樹と真美ちゃんには

ゼッタイ話さないでくれ」


「うん、大丈夫だよ」


「俺と真樹は腹違いの兄弟なんだ。

まぁ…今は兄妹だけどな」


「…腹違いって何?」


「…母さんが違うってコト。


薫さんは正しくは真樹の母さんで、

俺の本当の母さんじゃない…でも…


俺は本当の母さんのコトをよく知らないんだ…

だから俺にとって母さんは薫さんなんだ」


「…そうだったんだ…だから尚樹は女の子にならなかったんだね」


「…優美」


「うん、何?」


しばらくの沈黙が果てしなく永く感じた…


「…今日、ウチに泊まってくれ!」


「…えっ?」


(…ヤバい…言っちまった。

もっとオブラートに包もうと思ってたのに…)

「いや…その…変な意味じゃなくて…」


「…いいよ」


(えっ!?)

「今…なんて?」


「だから…泊まってもいいってコトよ。

真樹ちゃんに色々教えたいコトもあるし

…心配だもん。


あっ、真美も一緒だからね。」


こうして今日、

真美ちゃんと優美が家に泊まるコトになった。



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