第二章 侵略
第二次世界大戦からわずか三十年、シグマの戦線布告、人類初の人型兵器マテリアル・ギアの登場、対物戦の常識を塗り替えた歴史はいま終焉に向かって動き始めた。
シグマの要塞決戦兵器の登場により攻勢に出れない軍には命令系統が混乱しまともに動ける部隊はなかった、軍は反乱軍の独立を止める余力もなく独立した軍事部隊が誕生した
一方シグマは、アメリカ首都ワシントンを抑え北アメリカを中心に各国の政権を抑え勢力を強めていく。
各地で抵抗をするも部隊は赤い光を纏うマテリアル・ギアに壊滅的な被害を受けたとの報告が相次ぐ。
宣戦布告からついに決着の時が動きだした。
「世界よ踊れ、俺の心を満たす醜いダンスを、そしてオレガ…スベテヲ、テニイレル」無数の泡が真っ赤な液体の中に出来る。
そして低く起動音と共に巨大なマテリアル・ギアのメインカメラが光る。
その騎体を中心に大量のマテリアル・ギアが整列し出撃をする。
空はカラスが舞っているかのようにマテリアル・ギアが市街地に降り立った。
すぐさま軍が迎撃に入るが数と士気を圧倒され次々と国連の騎体が墜ち、阿鼻叫喚の街を破壊し全てを消していく。
その日アメリカと言う国家は世界から消えた、アメリカ合衆国の崩壊により本格的に揺れる軍の戦力、情報、命令系統が完全に絶たれたすぐに指揮権をヨーロッパに移すが後手にまわりスペイン、イギリスの防衛戦が限界だった。