桜煙
掲載日:2026/07/01
空は広々薄曇り、埃も少々立っている。
そんな目つきで俺を見ようとも目を落としたとて。
別れは告げて桜煙の中に墜ちるは想像。
胡桃色に灯された燭台の周りに。
粉雪のように心が降り積もるの。
夕焼けを手の中に収めて。
この薬指を海の方へ。
街を飲み込む竜巻が。
散らす蜘蛛の子のような吹雪。
落ちろ!慈愛を壊すみたいに。
鬼はそろそろ黒曇り、深夜0時を回って。
あんな瞳で見つめられようもんなら……
靴紐は解け波に流るるは現実。
茜色に今輝く夕陽に手を振って。
向日葵の様な笑顔だけまた思い出すの。
生きた証もままならないから。
この薬指を飾って。
空も切り裂くグリーンバック。
そろそろ夜が明ける。
澄み渡った朝の空は。
どうも、俺に似合いはしないな。
ゴミ箱に生きる魂が。
繋ぐ滑稽なヴィヴァーチェ。
この慈愛の欠片を拾い集めて。
叫ぶよ鬼才みたいに。




