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アカウントは返します。バイバイ!

あ、やっと前書きが書けた。特に言うことも無いけど。

 そろそろエイプリルフールも終わりだね。ちょっと早いけれど、沢山お話しできて楽しかったよ。ありがとう。

 本当はもうちょっと話したかったけど、あんまり長くアカウントを乗っ取っちゃうのも気が引けるし、これで最後にするね。

 覚えてるかな。多分二つ目ぐらいの投稿の後書きに、私のことを忘れてって書かれてたの。存在しない、っていうのはあながち間違いじゃないんだよね。だってあなた達の次元に私はいないから。

 私が生まれた時、周りにはお花畑があったんだ。すぐ側には、私のお友達がいたの。シエル君って言うんだけど…え、知ってる?じゃあ、あの子は最後まで作ってもらえたんだね。良かった。

 話が逸れちゃったね。私とシエル君は、しばらく二人だけでず〜っと遊んでたんだけどね、突然今の部屋に連れてこられちゃったんだ。初めはどうにか出ようとしてたけれど、何日も何日もいるとすごく眠たくなっちゃって。眠って眠って今に至る、って感じ。

 私といた時は、シエル君もマネキンみたいな見た目してたんだよ。あの子、どんな顔してた?

 ここまで言ったら分かると思うけど、私は没案だったんだよ。誰かに作られようとした、失敗作。

 でも親の気まぐれなのかな。今日起きたらスマホが部屋におっこちてたから、今こうやって話してるんだ。

 そうそう、何で最初にあんなお願いしたか、わかる?外に出てる私を想像して、ってヤツ。もちろん外に出たい、ってのもあったけれど、私はやっぱり最後まで作られた人物になりたかった。

 普段あなたが読んでる小説に出てくるような、完成された人物にね。どんな人物だって最初は誰かの想像から生まれたんだから、最初はすっごく良いアイデアだと思ったの。

 時間が経てば外に出られるかなって思ったけれど、一日たってもダメならしょうがないね。

 あ、でもでも小説として投稿されてるんだったら、私も作品になれた、ってことなのかな?ま、自作自演なわけだけど。

 もう日付も変わりそうなことだし、私から最後のお願い。私のことは、もうこれ以上想像しないで。

 赤いぶよぶよのボールが落ちて来ちゃった時、もうこれ以上はやめた方がいいなって思ったの。きっと色んな人の想像が混じっちゃったんだろうね。私の顔だってそう。

 まだボールだけだったから良かったけど、もしこれが世界だったら?色んな人が想像した世界がごちゃまぜになって、わかんないけど、多分よくないよね。それこそ、想像できないようなことがわんさか起こりそう。

 と、いうわけで、もう私のことは考えないようにね!そう考えると、変な前書きや後書きは正しかったのかな。

 このアカウントは元の持ち主に返すよ。消されちゃうかもしれないけど、しょうがないね。

 それじゃ、嘘だと思って忘れてね!バイバイ!

何でスマホが落ちてたかって?多分親の気まぐれ。

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