14.設定集(25章時点)追加分
―― 前章から追加された箇所を含む項目を以下に記載します。 ――
●魔道具について
魔道具とは動力を魔石とし、内部の回路によって固有の魔法的作用を引き起こす道具である。回路の作成には魔石から作成された特殊な染料を用いる。魔道具内の回路では魔法的作用を最大化する目的で、魔力の波形を一部フラットにするのが一般的だ。これは同一効果の魔法を発動する際に、術者の魔力に由来する個人差の揺らぎの部分を排除する意図で実施される。
現在魔道具は世界中に普及しており、人類の生活の様々な場面で用いられている。
魔道具の歴史はかなり古く、各国辺境にあるダンジョンの未踏区画から千年以上前に製作された魔道具が見つかる場合がある。古くに作られた魔道具がより強力という訳ではないが、現在では逸失している技術が使われている場合がある。また、歴史的遺物である魔道具についてアーティファクトであるとかレリックと呼ぶ場合があるが、後者は宗教的遺物としての価値も有するものを指す。
●魔法による蘇生について
主人公が暮らす世界では、条件付きではあるが魔法による人間の蘇生が可能である。一般的には光魔法の【復活】を死後一か月以内に実施する必要がある。この場合は遺体か、毛髪や皮ふや血液など蘇生対象の身体の一部を用意する必要がある。また、殆ど知られていないが時魔法の【符号遡行】を死後三日以内に実施することでも蘇生が可能だ。この場合は魔法の使用者が蘇生対象の知人であるか、魔法の使用時に蘇生対象の知人が近傍に控えている必要がある。加えて【符号遡行】は魔力消費が激しいため、魔石を用意するか環境魔力を扱える者が魔法を使用する必要がある。
一般的に蘇生魔法は魔力の節約を意図して、生命活動に必要最低限どの部分までを魔法で形成した後に、地魔法の【回復】か光魔法の【復調】で残りの身体各部を再生する手法が取られる。
人類には経験則と知られているが、生物の魔法による蘇生は神々が監視しており、蘇生しても行動に改善の余地がない悪人の類いは神々の権限で蘇生を失敗させている。
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