インターミッション ー【解題387】
【解題387】
◆ 『半剣』Half Sword, Halb Schwert
台詞「半剣にでも構えて隊伍組んで突っ込んで来りゃ」
説明不足の嫌いがありました。
「ハーフ・ソード」というとショート・ソードみたいな小型武器のような語感ですが、長剣のまん中くらいの部位のこと。転じて、そのあたりを握る戦法のことです。銃剣式とかの持ち方が、これに当たります。
Psta Brava la Serpentia
フィオリ・デ・リベリ『剣の華』より『短い蛇の構え』
この姿勢から突刺攻撃を繰り出し、或いは押切り攻撃や両手によるガードなど接近戦に用います。
正確に相手の装甲の隙間を刺すため、懐に飛び込まれた時の応戦のため、などに活用されました。
握る部分だけ磨がなかったりとかいう工夫もあったそうですが、実際握っても指は切れないと実証研究した現代の勇者もいます。切れちゃいそうな気がしますが。
そういえば日本にも『中巻』『長巻』とか、ありましたね。
Psta Brava la Serpentia
同じく装甲時
ガントレットを付けていれば安心です。手が切れる心配はありません。
銃剣持ち vs Mordhau
the Codex Wallerstein - c. 1470
Mordhauも広い意味では半剣です。フランス文化圏ではデミ・エペという様で、こちらの方が語感に合いますね。亜種的用法というニュアンスを強く感じます。
剣の刃の方を両手で持って柄や鍔をハンマーに使うという荒っぽい戦法は。確かに重装甲騎士を斬るのを諦めて、ぶっ叩いて脳震盪でも起こした隙に鎧の隙間から刺し殺す、というのは現実的な戦法です。




