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追放

流れに便乗して何が悪い

タイトル詐欺も辞さない


「悪いがトオル。

 やめてもらえないか」

 心底すまなそうな声と顔でそう告げられる。

 山川トオルはそんな探索者旅団の頭領に、

「はあ」

と生返事しか出来なかった。



 別に頭領を馬鹿にしてるわけではない。

 ただ、やってきてしまった辞職勧告の瞬間に呆然としてるだけである。

 なにせダンジョン(あるいは迷宮)探索者になってからずっと世話になった旅団だ。

 辞めろといわれたら頭が真っ白になってしまう。

 そんな放心状態もどうなんだろうとも思うが、立ち直ろうにも頭が働かない。

 何より、つらそうな表情をしてる頭領にあれこれ言いつのる気にもなれなかった。



 いずれこうなるのはどこかで覚悟していた。

 この旅団において、トオルの能力はそれほど高くは無い。

 迷宮に挑む探索者としてそれなりだが、最深部にまで届く者達の一員としては劣る。

 正直、トオル自身もついていくのがやっとであった。

 なので、いずれ辞職を言い渡される事になるだろうとは思っていた。

 それが今この瞬間という事である。



 ただ、救いなのは、これが一方的な追放ではないという事だ。

 頭領もそうだし、周りの者達もなんとかトオルが一緒にやっていけるように気をつかってくれていた。

 居心地は悪いものではなかった。

 だが、そうした気遣いが申し訳ないとトオルは思っていた。



 迷宮探索は命がけである。

 凶悪な怪物が徘徊する場所である。

 そんな所で、連れの一人を気遣っていたら動きの阻害になる。

 意識の集中も出来ない。

 作戦そのものも遠慮がちなものになってしまう。

 それは勝機を逃し、敗因になりうる。

 トオルにもそれくらいは分かっていた。



 だからこその辞職勧告である。

 現在進んでる到達深度から先にトオルはつれていけない。

 そういう意味での辞職勧告である。

 実際、頭領はトオルにそう説明している。

 それが首を切るための口実だとしても、納得できる理由であった。

 また、納得できる理由を告げるくらいには理性的であった。



「すまん」

 軽くであるが頭を下げる頭領。

 面倒見の良い男である。

 悪事を働くような輩には容赦がないが、一生懸命な奴を見捨てたりはしない。

 なんとかみんなでやっていけるように頭と気を遣ってる人間だ。

 そんな者だからこそ、様々な者がついていく。

 トオルもそんな人間の一人だった。

 だから、

「やめてくださいよ」

 頭領に頭を下げてもらいたくなかった。

「しょうがないですから」

あと、ここで


☆☆☆☆☆を★★★★★に


とか書けばいいのか?

この手のお約束ってのがよくわからんが

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『ピクシブのブースを使ってるので、その事を伝えておかねば』
http://rnowhj2anwpq4wa.seesaa.net/article/477601321.html?1601107596

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