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あや子の日記  作者: 緑青 海雫
9月
17/19

9月23日

 

 9月23日


 朝起きたら、きぃちゃんがテーブルの所でお菓子を食べてた。ちゃんと座布団に座ってる。

 なんだか、この恐さにもだいぶ慣れてきた。

 あぁ、またいるんだなぁ~って。


 おはよう、って声かけてみたら、きぃちゃんがバッと振り向いた。

「あーちゃん、いたい、いたい。だいじょおぶ?

 きぃは、あのこをおうちにいれないので、せいいっぱいなの。ごめんね、あーちゃん、ごめんね。」

 って言いながら寄ってきた。

 やっぱり、どんどん存在感がしっかりしてきている。

 この子って、やっぱり幽霊より妖怪なのかな?

 大丈夫だよ、あの子って誰のこと?ってきぃちゃんに聞いたら、きぃちゃんが困った表情をした。

 ほら、やっぱり。 いままで、無表情だったのに、これ絶対、進化してるじゃん。

「あのこは、かわいそうなこ。きぃは、だめってしか言えないから、あのこを助けられないの。」


 でも、やっぱり要領が得られない。

 助けるって何から? あの子って、小野さんちの息子さんだよね?って聞いたら、きぃちゃんが首を傾げた。


「きぃは、よくわかんない。あーちゃん、まもるのがきぃの役目。あのこは、たすけられないの。たすけられないの。かわいそうなこ。おなかがすいてるこ。」


 そう言って、きぃちゃんが消えた。

 謎がなぞを読んでいる感じで、スッキリしない。


 それに、3歳の男の子に、いったいなにが出来るって言うんだ。私も大概だな。考えすぎだろうか?

 でも、お腹が空いてるってきぃちゃんが言ってた。

 あの子に、なにかが取り付いてるのか、それともただ見えているのか?

 考えても空恐ろしい事ばかりで嫌んなる。

 小野さんちの息子さんは、無口で大人しい。

 こうして、日中、部屋にいるのに下の階から一度も声が聞こえない。

 う~ん、スッキリしない。






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