9月22日
9月22日
今朝は最悪の目覚めだった。
座敷わらしちゃんが、泣いていたからだ。
「あーちゃん、いたい、いたいなの。おこめ、手ってににぎってて。にぎってて。
きぃは、おんもに行けないから、あーちゃん、いたい、いたいなの。いたい、いたいなの。」
不吉な予言をしてくださった座敷わらしのきぃちゃん。
泣く場所、泣く場所を考えてよーっ!
そこ、私の胸の上! お陰で金縛りが辛かった。
そのまま寝落ちすると、きぃちゃんは居なくなっていた。
日に日に座敷わらし……いや、きぃちゃんの存在感がしっかりしてきている。
え? これって、お供え物の賜物ですかね?
いや、きぃちゃんが成長期なのかな?
それより、私がいたい、いたいって、なにが起きるのかなぁ~………?
と、疑問に思ってる時期もありました。
………ええ、やられましたよ。
ストッキング、伝線しまくりの膝っ小僧擦りむきましたがな。
アパートの階段で、誰かに突き落とされました。
はい、ぶっとばーっす!!
誰やねんっ!! マジで危ないことしよって!!
お陰で手に握ってたお米をぶちまけましたがな!!
ハイヒールは折れるし、ストッキングも駄目になって、怒らない女子はいるのでしょうか、いいえ、居ませんよね??
10段ある階段の一番上から3段目に降りる瞬間に、背中を突き飛ばされたのだ。
7㎝のハイヒールだったから、バランスを崩してしゃがみこんだら、ごろりごろりと階段を落ちてしまった!
大きな怪我がなくて良かったけど、本当に怖かった。
なんとか踊り場へ転がった。
急いで後ろを振り向く。
………だけどそこに、誰も居なかった。
全身の冷や汗と鳥肌は止まらず、やっと感情が追い付いてきたと思ったらガタガタ震えた。
よし、仕事をサボる口実が出来たぜ!
ポジティブに構えてみたけど、やっぱり先程の恐怖は拭えなかった。
バックから携帯を取り出して、課長に電話をかけた。
言い訳は「出勤中、何者かに階段から突き落とされてしまい、足を挫いてしまいました。病院へ行きたいので仕事を休ませてください。」と、嘘偽りない言い方をした。
そのまま、タクシーを読んで病院へ行ったら、背中が居たくなってきたので、看護師さんに見てもらった。
そしたら背中に、真っ赤で小さな手形が付いていた。
小さな子供にでも強く叩かれたの?と聞かれたけど、首を降りながら私は俯いてしまった。
これやったの、たぶん、小野さんの息子さんだ………。
アパートに戻るのが急に恐ろしくなった。
でも、行く宛もないから、渋々と戻った。
そういえば、踊り場へぶちまけた生米が、何処にもなかった。
だれかが、掃除でもしてくれたのかな?