プロローグ:愚者の目覚め
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『何年たったのだろう』
彼はここにまだ居た・・・
彼は昔と変わらぬ部屋と己の肉体を見た・・・変わらず古びた薄暗く明かりもない牢屋の中に痩せこけているが傷だらけの体。その体は歴戦の古強者その物の風格をいまだに失ってはいない
『嗚呼、私を起こしたのは誰なのだろう』
彼は薄暗い牢屋を見渡し、ある変化を見つけた
『あれは・・・鍵か』
彼は立ち上がろうとして体に力を入れる
しかし、彼が着ていた服だった物が床や壁にこびり付き彼のひ弱になってしまった体にはそんなものすら重荷だったのだろう。
彼が立ち上がろうとすると衣服が邪魔をして彼は倒れてしまった。
いや、邪魔をされなくとも彼は倒れていただろう
「情けない、こんなにも力が枯れてしまっているとは・・・」
彼は何十年間と機能していなかった肺と喉に空気を取り込み喋ったがせき込む。それはまるで老人のようなくたびれた声であった
彼は言うことを聞かない体に鞭をうち無理やり体を引きずりながら牢屋を開けた
「さて、私を起こした愉快な奴でも這いずりながら探すか」
彼は自虐のようなつぶやきとともに牢屋の外へと這いずりだした
まさに70年ぶりに彼・・・忘却のフェゲスン・ハイドの帰還であった
どうも私です。
今作はあるゲームを元にしていますが正直根っこの部分しか使っていないのでわからないと思います。この段階で分かっている人は感想で質問していただけるとYESかNOで答えさせていただきます(答えが出次第返答はなくなりますのでご理解を)