第4話 鳥作戦!!
「名づけて、鳥作戦!!」
ビシッ!と人差し指を突きつけて私は言った。
「おぉ!なんかすごい名前だ!」
「鳥のように美しく!ってこと?かっこいいじゃない!」
「・・・。」
私の考えた作戦にはピッタリの名前だ。
緩奈たちには、作戦の内容を全部言っていない。(言ったら、緩奈に殺されそうだから・・・。)
まぁ、後々説明するからって言ってあるんだけど。
「よし。じゃあ、二手に分かれよう。そだな、じゃ、歩と粋奈と緩奈チームと、私、蘭チームで。」
勝手に決めるが、あちら側に依存は無いらしい。
「おっけー。じゃ、私達、あそこの門登るから。」
緩奈が指差したのは、正面の門。
「じゃ、かんばってね〜。」
バイバイ、と手を振る私。
緩奈たちには、正面から学校に侵入するって言ってある。
そこが盲点だ!って私が言ったから。
「鈴香。・・・・ホントの作戦、聞かせて?」
蘭は、私に言った。
「にゃは。やっぱ気づいてたよね〜。あのバカな3人なら簡単に騙せるけど、やっぱ、蘭はあんな作戦でいけると思わないよねぇ〜。」
軽く、私は蘭に言った。
はぁ、と蘭は溜息をついた。
「普通に見つかるでしょ。あんなの。」
「ふふふ。でしょう。蘭はラッキーだねぇ〜。さて、こっちこっち。」
私は手招きをして、正面の門にまで行く。
「何?」
「面白いものが見れると思うよぉ〜。確か、緩奈のお母さん、来てるよね?」
こそこそと、門の近くの茂みに隠れる私達。
『この、馬鹿娘ぇ〜〜!!!』
ガン!!
女の人の大声と、かなり大きい打撃音が聞こえた。
蘭は隣で驚いた顔をしている。
「なっ!?お、お母さん!?何でこんなとこに?」
ここからでも、緩奈の声が聞こえる。
おそらく殴られたのだろう。痛そうな声。(というか、泣きそう?)
「何でも何も無いでしょ!!見回りに決まってるじゃない!!まったく、この馬鹿!!夜に歩きまわって!!」
大きな声―――おそらく緩奈のお母さんの声―――が響き渡る。
「ふぇぇ・・・。・・・鈴香の馬鹿ぁ・・・。」
「嘘つきぃ〜〜・・・・。」
小さな、歩と粋奈の呟きが聞こえた。
「これって・・・・。」
蘭はつぶやいた。
「にゃは。ここで作戦の名前の意味、分かった?」
「『お』鳥作戦・・・。うまい。座布団一枚。」
蘭は無表情のまま、冗談を言った。
私はニッと笑って親指を立てた。
おとりに緩奈たちを使わせてもらいました。
いやぁ、すまんね緩奈君、歩君、粋奈君。
天罰だと思って、我慢してくれ。
「さて。おとり君ががんばってる間に、侵入しますかぁ〜。」
茂みから立ち上がり、大きく伸びをした。
「あれ?嫌がってたのに、いくの?」
そんな蘭の問いに、私はこう答えた。
「なにか・・・いやな予感がする。何か起こる前に、止めなきゃいけないと思うから。ね?」
その答えを聞いて蘭は、笑った。
――――――変わらないね。鈴香は。
ども。銀風です。
読者数多くてびっくりしました・・・。
未熟者の小説を読んでくださって本当にありがとうございます!!
あと、誤字脱字ありましたら、教えてくださるとありがたいです・・・。