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プロローグ

それは、忘れ去られた空き地にあった。

周りは草木が伸び放題になっており、空き地を足早に過ぎていく人たちは、草木に隠れたそれに気づかない。


いや、気づこうとしないのだ。


無意識にそれに関わりたくないと思って気づかない。

もし、あなたに、それをまっすぐ受け入れられる心があるのならば、

開けてみて。ドアを。


この、忘れ去られた場所にあるドアを。あなたが必要とすれば、きっと道は見えてくる。

そのドアの向こうには、真実が待っている。





さぁ、自分の手で開こう。








その日は、いつもと変わりなかった。

いつもどうり起きて、ご飯を食べて、顔を洗う。

私は、鏡に写っている自分を見た。

いつもと変わらなく、真っ黒な髪、同じく真っ黒な瞳、ちょっと上向きな鼻、むっとしたような口元、真っ白な肌。

いつものように、ちょっと長めの髪をポニーテールにむすんだ。

ランドセルを持って、学校に行く。

教室に着くと、いつも通りに、友達の高橋 歩が寄ってきた。

「おはよう。」

―――――おはよう。

いつも通りの挨拶、いつも通りの学校、変わらない風景。

人は、変わらないこと、何も起きないこと、異常なことが起きなければいいと言う。


それが、『幸せ』なんだと。


でも私はそう思わない。


人は変わるものだから。

毎日変わらない、それじゃ、人なんかじゃない。ただの、命令されたとおりに動くロボットだ。

私はそれがいやだ。

少しでも、いつもと違うことが起きてほしい。

そしたら、このつまらない日常から、ぬけだせるかもしれないから。






「鈴香ぁ〜〜〜〜〜。最・新・情・報・だよぉ〜〜〜・」

いつも通り、テンションの高い歩。

あ。いいわすれたけど私の名前は、

朝比奈 鈴香 (あさひな すずか)十二歳。小学六年生。

「聞きたい?聞きたいでしょ?」

私の机に両手をのっけてる。あぁ。歩が犬のようにしっぽを振っているように見える。

ついでにいっておく。このうるさい奴は、

佐藤 歩 (さとう あゆみ) 十二歳。小学六年生。

「うん・・・・・・。」

多少引き気味に私が答えた。

「でしょぉ〜!でしょでしょ!」

うわぁ〜。喜んでるよ。目が輝いてる。

私ビジョンでは、歩がちぎれんばかりにしっぽを振っているようにしか見えん。

「な・ん・とぉ〜〜!このクラスに転校生がきまぅす!」

うわ〜。なんでそんな先生ぐらいしか知らんようなことをあんたが知っているんだ・・・。

あ!いやっ!答えなくていいから!マジで!

しかし、歩は私の心の中の疑問に答えようとしたわけではなかった。(そりゃそうだろうが・・・・。)

「それがさぁ〜?男か女かわからないのよね〜・・・・。」

腕組をしながら溜息をつく、歩。

「べつにいいじゃん。わかんないほうがさ?」

「え〜〜?私はやっぱり男の子がいいよ!」

「なんで?」

ダーン!と歩が私の机をたたく。

「なーにいってんのさ!男の子だったら新たな恋・・・・・ラブロマンスの始まりじゃないのっ!」

両手を握り締めてどっかにいっちゃってる歩。

「・・・・・・。」

私はおとめ座だが、恋だとか、そーゆーのに興味ナシ!実は初恋もまだだったりするんだよね・・・・。ハハハ。

そうそう。歩はふたご座!

『好奇心旺盛で情報に目がない。』

大当たり〜〜〜!

占いの本を読んだときあたりすぎてて、感動したよ。

そんなことを考えてる間に先生が入ってきた。

「ほらー。お前らちゅーもーくっ!」

担任の渡辺先生が叫んだ。

おっと。ここでこの先生の紹介をしておこう。

渡辺 沙織(女)二四歳。独身。

犬歯が長く、虎をイメージさせる。なんというか、男より、女にもてるタイプ(だろうと私は見ている)。

「今日は、重要なお知らせがありまーす。なんと、この六年一組に転校生がきました〜。」

この言葉に、私と歩以外の生徒がざわめく。

「ハーイ。しずかに!じゃ、どーぞ!」

先生のその言葉で、六年一組のドアが開く。

ガラガラ。

そこに現れたのは、女の子だった。

髪型はショートカットで、ちょっと、茶色っぽい色。七分丈のジーンズをはいていて、黒のパーカー、前が開いてて、その中も黒。

顔は、うーん。正直いうとカワイイ。整った顔立ちってやつだ。

でも、なんだか、この子をみて私は背中に寒気が走った。


『なにかがおこる。』


そう直感した。

「奇津根 キユウ(きつね きゆう)です。よろしく。」

変な名前。「奇」っておかしくない?

「よし。奇津根。お前は、一番後ろの席だ。じゃ、みんななかよくしてやれよ〜」

転校生は、私の横をと通りすぎていった。


『一人・・・。少ないな。』


え?

私は後ろを振り返った。

今・・・。転校生がしゃべったの・・・・?

なんだか頭の中で響いてくるような感じだった・・・・。

「はい!じゃ〜授業始めるぞ〜。」


これが、私とキユウの出会いだった。

そして、あのドアを開けることになったきっかけ――――。


―――――いつも通りの挨拶、いつも通りの学校、変わらない風景。

私は、自然と口元がゆるんでくるのを感じた。



『なんだやっぱりかわるじゃないか。』



ども。鈴香です。

小説は初挑戦ですっ!変な内容になっていないか不安です・・・。変なところがあったら、教えてくださるとありがたいです・・・。

なるべく早く次の話し書こうと思ってますが、気長にまっていてくれるとありがたいです。

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